「食べ続けると痩せる肉」の知られざる正体 牧草飼育牛と穀物飼育牛の違いと体への効果

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シュラスコ方式で、じっくり火を入れて提供される(写真:筆者撮影)

塊肉を弱火でじっくり焼いていくのが、グラス・フェッド・ビーフの楽しみ方の1つです。「肉塊UNO」はシュラスコ方式で牛肉を提供するお店ですが、ランプとイチボは牛肉の状態に合わせて、60~120分程度、弱火でじっくり焼いていきます。通常のシュラスコ店が30分程度の焼き時間だとすると、いかにじっくり火を入れているかがわかります。

ただグレイン・フェッド・ビーフに比べると脂の含有量が少ないので、焼きすぎるとパサつく可能性があり、おいしくいただけません。じっくり火入れをし、レアからミディアムレアで食することをお薦めします。

脂がさっぱりしているので、塩とこしょうでいただくのも十分おいしいのですが、赤身肉にわさび、あるいはホースラディッシュという食べ方も非常にマッチします。

赤身肉が主流になることも?(写真:筆者撮影)

グレイン・フェッド・ビーフは、徹底した飼料の給餌方法、配合方法をマネジメントして育てられる、芸術品ともいえる牛肉です。ただ、牛肉をグローバルの観点からみると、以下の理由から長期的に赤身肉が主流になることも想定されます。

1. 霜降り(サシ)の入った肉を好むのはほとんどが日本というマイノリティな存在

2. 「東京でセルフ焼き肉がひそかに流行する理由」にも記載しましが、サシの多いA5ランクの牛枝肉自体もここ数年連続高騰

流行の兆しをみせる今年の前半こそ、肉好きにとってはグラス・フェッド・ビーフにトライする時期なのかもしれません。

小関 尚紀 リーマン作家/MBA

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こせき なおき / Naoki Koseki

1970年、大阪府生まれ。サラリーマン作家。筑波大学大学院ビジネス科学研究科博士課程後期中退。早稲田大学大学院ビジネススクール修了(アジア太平洋研究科修士課程国際経営学専攻/東出浩教ゼミ)経営学修士。修士論文は『キャラクター選好プロセスモデルの探索的研究』 現在、都内企業に勤務しながら作家としての活動を行う。
 

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