「戦のルール」を理解することから始めましょう。そうすれば自然とどうするべきかは導き出されます。
いただいた文章を拝見していると、「そのような狙いがあるようです」や「難色を示されるようなのです」といった表現が目立ちます。「~のようだ」だから「こうあるべきだ」という関係で導き出した解答は、前提としての事実関係の真偽があやふやなことから、的外れの可能性も大いにあるわけです。したがって、クッチー・ナポリオさんにとっての最適な解を導き出そうとしたら、前提たる事実関係を明確にしないといけません。憶測に基づいて行動計画を立てるべきではないのです。
そもそも研修期間で頑張ってしまったら本社にいけないということ自体、ちょっと考えにくいと思われます。優秀な人材には活躍の場を与えたいと思うのが会社の常です。
それにクッチー・ナポリオさんのほかにも多くの皆さんがそういったプロセスを経て本社にSEとして戻っているようですから、研修を経てSEという話がまったくのウソというわけでもなさそうです。また、半年を待たずにSEとして呼び戻されている人もいると書かれていますから、「半年」というのはあくまでも目安なのではと思われますが、いかがでしょうか。
周りの事例をよく観察してみましょう。どういった人が半年を待たずに本社に行き、どういった人が半年で行き、それを超える人はどういった人たちでしたでしょうか? 自分が戦う戦場のルールを知らずして、生き残ることはできません。「どう振る舞えばよいか?」という疑問を持たれておりますが、その答えは研修から本社に戻るための「戦のルール」を知ることでおのずと導き出されます。
何事もそうです。クッチー・ナポリオさんも、たとえば学生の頃、過去問題などを解いたり、塾に通ったりといったことをされたかもしれません。それは、過去に出題された問題から、今回出題されるであろう問題を理解するという行為で、言い換えると戦いのルールを学んでいる行為なのです。そしてルールを理解したうえで、そのルールにのっとった勉強や対策をしている、ということなのですね。
同様に、会社においてもその会社の人事評価上のルールや、仕事上のルールを理解しないことには、効率よく戦うことはできません。どういった行為や行動が評価される傾向にあるのか、人事部に直接確認をしたり、学習における過去問題集のように、過去を含め周りの出世していく人たちを研究して理解するべきなのです。
社会人は「時間軸」で評価されるわけではない
仕事においては、成果を出すための時間軸が人それぞれ異なりますから、ある一定期間経てば皆同時に昇進ということはありません。時間軸によって自動的に上に上がる学生とは異なり、実績に応じて上に上がるのが社会人です。つまり個人の実績に応じて、それぞれに昇進などのタイミングが訪れるのですね。
仕事においては出世もチャンスもそうですが、黙っていれば誰かが与えてくれるものではありません。自ら主体的に、チャンスをつかむための行動を起こさないといけないのです。そしてその第1歩が、戦いのルールを知る、ということです。ルールを知らずして、実績を出すことはできません。
なお、これは何も昇進にかかわることだけでなく、仕事においても事実関係を確認するクセをつけることが大事だということは言うまでもありません。ぜひ今後、ご自身の行動において事実関係を確認し、ルールを理解したうえで行動をする、ということを心掛けてみてください。クッチー・ナポリオさんの成功を応援しております。
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