任天堂の新ゲーム機「スイッチ」によぎる不安 発売後2週間が鍵

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任天堂が今回、満を持して発売するスイッチが前者の轍(てつ)を踏まない確証はない。ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄シニアファンドマネージャーはスイッチのソフト数について「スタート段階ではちょっと少ない」と懸念を示した。

価格は2万9980円。競合するソニー<6758.T>の「プレイステーション4」の安いモデルと同じ水準だ。だが、発表後に株価は軟化し、前日比1450円安(5.75%安)の2万3750円で取引を終えた。

ドルトンの松本氏は「価格が2万5000円程度なら好感されただろうが、値付けのところは高めということになるのだろう」との見方を示した。同社の据え置き型ゲーム機は1990年に発売した「スーパーファミコン」以降、2万5000円でそろっていた。

従来ファン層以外の獲得が鍵

スイッチが成功するためには、従来のファン層以外の開拓も欠かせない。「Wii」が大ヒットしたのは、棒状のコントローラーを振ってゲームをするという革新性に加え、「Wiiフィット」や「Wiiスポーツ」などで従来とは違ったユーザー層を取り込むことに成功したためだ。

同社が直接手掛けたゲームではないが、スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」も、位置情報や拡張現実(AR)技術などを用いて、従来とは違ったユーザーの掘り起こしに成功した。

きょうの発表会ではリアルな触感や動きを読み取ることができるコントローラーを使った新たな遊び方も紹介されたが、株価の反応は冷ややかだった。

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