任天堂がアップル発表会で放った「3本の矢」 「SUPER MARIO RUN」は何がすごいのか

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サンフランシスコで開催されたアップルのスペシャルイベントで、任天堂の宮本茂クリエイティブフェローが登壇(写真:新華社/アフロ)

こんにちは、世永玲生です。ウェブサービスやゲームの分析やマーケティングを生業としてます。

米アップルが現地時間9月7日10時(日本時間9月8日2時)から新製品の発表会を行いました。最初に発表されたのは任天堂の「SUPER MARIO RUN」で、iOS向けに年内に配信されます。これはいわゆるランゲームという、ジャンプするだけで遊べるシンプルなゲームなのですが、その後に任天堂は公式ツイッターで恐るべき発表を行いました(以下ツイートを引用)。

なお、「ファイアーエムブレム」と「どうぶつの森」のスマートデバイス向け2タイトルは、「SUPER MARIO RUN(スーパーマリオラン)」に続くタイトルとして、2017年3月までに配信を開始します。

 

これらは決算発表会で投資家向けに「開発中」との発表は行われていましたが、任天堂の公式アカウントがユーザーに向けて配信の発表をしたのは初めてです。

今回はゲームデザイナーの視点から、この発表がいかにすごいのかを皆さんにお伝えします。

マリオが「ランゲーム」で登場

まずは1本目の矢、「SUPER MARIO RUN」です。この「SUPER MARIO RUN」は先述したとおり「ランゲーム」と言うジャンルで、タップするだけで遊べる気軽さから数年前には一大旋風を巻き起こしました。

アプリはダウンロード無料の「フリートゥプレー」という形で配信されますが、「すべての要素をお楽しみいただくには一定の金額をお支払いいただく必要があります」と公式リリースで発表されているとおり、ダウンロードしてサンプルステージを遊んで、気に入ったら課金を1度だけしてフル機能をオープンにするという形で、いわゆる「都度課金」ではないものになると予想されます。

一部自社開発という報道も出ていましたが、一方で「開発・運営にはディー・エヌ・エーが協力する」とも報じられています。配信は任天堂が行います。

では、「SUPER MARIO RUN」の何がすごいのでしょうか。

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