任天堂がアップル発表会で放った「3本の矢」 「SUPER MARIO RUN」は何がすごいのか

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以前シナリオ担当だった人とご一緒したことがあるのですが、その人の話を聞いてからの僕は、星座占いの12星座×12星座の結果を自分視点、相手視点で、男男、女女、男女、女男分用意しろと言われても「大変だ」なんて思わなくなってしまいました。すべてのキャラクター同士に相性や関係値があり、そのうえで会話も用意されているとは、そういうことなのです。

そして、シミュレーションゲーム史随一のやり込み要素(ゲームを繰り返しやりたくなる仕組み)があり、ゲーム中に死んでしまったキャラクターは基本的には復活しません。ですので、恋愛や人間ドラマを応援していたキャラクターの生き死や成長に一喜一憂しながら、何度も何度も延々とゲームを繰り返すことになるのです。

と、このまま続けると3万文字は書き続けてしまいそうなので強引にまとめますが、一期一会のすばらしいドラマ、恋愛、そしてただクリアするだけではないゲームシステム。これほどスクショ(画面ショット)の「シェア」や「ツイート」に向いている要素はないと思いませんか? リリース時には1日何万枚ものスクショがインターネット上にあふれているのは間違いないでしょう。

スマホゲーム史上もっとも「共感」を生み、「シェア」や「ツイート」をされるタイトルが2本目の矢。「ファイアーエムブレム」なわけです。

元祖街歩き系ゲーム「ぶつ森」

さて、「どうぶつの森」が3本目の矢です。通称「ぶつ森」です。まず、このゲームは「女の子のポケモン」と言っていいほど、ゲームをする女子児童には定番のゲームで、2005年に発売された「おいでよ どうぶつの森」から11年で携帯ゲーム機だけで1000万本売り上げているコミュニケーションゲームです。

このゲームはゲーム内のキャラクターとコミュニケーションを図るのがゲームの主要目的ですが、ほかのプレーヤーとのコミュニケーションを通信で行う機能は11年前に発売された「おいでよ どうぶつの森」から実装されており、このゲームを楽しむために超重要な要素です。

このゲームを楽しんでいる「大人」たちは、僕もそうなのですが「一緒に遊ぶ友人」つまりは今ですと3DSを持っていて、かつ「どうぶつの森」を購入しているユーザーを渇望していました。最新型の任天堂3DSと「とびだせ どうぶつの森」を両方購入すると2万円を超えることから、気軽にやったことがない人を誘うのは、今までは非常にハードルが高かったわけです。

今回の発表を受け、「みんなとぶつ森で遊べる!!」と興奮した人は少なくはないはずです。「SUPER MARIO RUN」同様に基本無料でリリースしてくれれば気軽に誘うことができますし、スマートフォンなら皆が持っているデバイスです。

また、ポケモンGOとの共通点もあります。

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