デキるビジネスマンは「STEAM」を学んでいる 今からでも間に合う、成毛流「出直し」大作戦
『銀河ヒッチハイク・ガイド 』は、ダグラス・アダムスによるコミカルなSFシリーズの第1作だ。
ひょんなことから最後の地球人になってしまった主人公が、偶然知り合った宇宙人と宇宙をヒッチハイクして流浪する、宇宙版の弥次喜多道中のような物語だ。
そこで遭遇する事件が面白おかしく、一方で考えさせられる。
もともとは1978年にBBC(英国放送協会)ラジオで放送されたラジオドラマだったのだが、小説化され、2005年には映画化された。
これを愛読書に挙げたのは、ベンチャー事業を次々と立ち上げる「シリアルアントレプレナー」として有名なイーロン・マスクだ。
イーロン・マスクは文理両道の人物
イーロン・マスクは、今ではネット決済大手となった「ペイパル」を創業、さらに「テスラモーターズ」で電気自動車(EV)をつくるだけでは飽き足らず、「スペースX」という会社も立ち上げて宇宙開発に乗り出している。
南アフリカ生まれのイーロン・マスクは、ペンシルベニア大学のビジネススクールであるウォートン校を卒業し、高エネルギー物理学を学ぶためにスタンフォード大学の大学院に入学している、いわば"文理両道”の人物だ。
『エンダーのゲーム』は米国の有名なSF作家オースン・スコット・カードの著作で、日本では短編版が1985年に、長編版が1987 年に刊行された(長編版は2013年に新訳版が復刊)。
この物語は2013年にハリソン・フォード主演で映画化されているので、ストーリーを知っている人も多いだろう。
物語は、地球人と宇宙人との最終戦争を指揮するために選ばれた男の子の成長譚だ。
これはマーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者)の愛読書である。
ザッカーバーグは今のところ宇宙関連のビジネスに乗り出していないが、アマゾンとテスラモーターズの経営者が、かつて愛読していた物語の世界に進出していることは注目に値する。
もしも彼らが幼い頃に妄想力をかき立てられていなかったら、果たして今のような立場にいただろうか。
日本のベンチャー経営者にもSFを愛読する人がいるかもしれない。少なくともSF映画のファンはいるだろう。メディアの取材などでとりあげられないので、知られていないだけかもしれない。
経営テクニックなどより、その人の発想を培った知的体験に触れるほうが、はるかに役に立つのに、とつくづく思う。
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