将来の進路、経験がない段階の判断は難しい 学生でもできる「経験」はある

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行きたい大学も、なりたい職業も、なかなか見つかりません(写真:【Tig.】Tokyo image groups)

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初めまして。来年から高校3年生になり、いよいよ進路に具体性を持たせなくては、という時期に入りました。そんな時期なのにまったく具体的な進路を見いだせず困っているときに、このサイトを拝見しました。
自分は理系で偏差値は50くらいです。なりたい職業が見つからず、行きたい大学もなかなか見つからないといった状況です。
自分は絵を描いたり、物を作るのが好きです。そこから「将来はデザインなどの物づくりができる仕事に就いてみたい」と思い、理系に進みました。しかし、基本的に絵を描く仕事(アニメーターなど)は給料は安いし環境もとても過酷と聞き、センスに乏しい自分ではデザインにも向いていないから何もできないんじゃないか、と思うようになりました。ではほかに何の仕事をやりたいのかと考えたときに、自分に向いているものが見つかりません。
長くなりましたが、これからの進路はどう見つけていけばいいのでしょうか。
高校生 亮太

「経験」が価値観を形成する土台となる

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将来やりたいことを見つける最善の方法は、いろいろと経験をする中で現実的な選択肢を列挙し、その中で徐々に絞り込んでいくということです。亮太さんは現在高校3年生とのことですから、おそらく上記のうちで「いろいろと経験をする」という部分が欠如していることに起因して、ご自身にとっての現実的な選択肢が見えていない状態なのだと思われます。

ではなぜいろいろと経験をすることがよいのか?

それは、経験を通じて自分自身の視野が広がり、自分自身の考え方や価値観を形成する土台となるからです。視野を広げないことには、選択肢も広がりませんから、いつまで経っても自分にとっての理想の進路が見えてはきません。価値観が形成されないことには、選択肢の中から自分自身にとってのベストを選択する判断基準を作りようがありません。

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