日本経済は、さらに半世紀「ゼロ成長」が続く

これまでの数十年は、まだいい時代だった

シャッターが閉まったままの商店街。出口は遠そうだ (写真: うげい / PIXTA)

日本は今後約半世紀にわたり、生産性を大幅に改善させないかぎり、1人当たりGDP(国内総生産)がまったく増えないおそれがある。高齢化と人口減少が押し寄せているからだ。

産業革命後では考えられない事態に

富裕な国家が半世紀もゼロ成長にとどまるとすれば、250年前の産業革命以降では考えられない事態となる。

ある国家がゼロ成長に見舞われれば、所得が平均以下の世帯の生活水準は非常に悪化する。貧困層は高齢者の中でも増加傾向にあり、今後さらに膨らむおそれがある。

高齢者については、日本では過疎地を中心とする約700万人が食料品店を利用できない状態にあると試算される。商圏が小さいと採算が合わず、食料品店を開設できないのだ。

人口減に伴う税収の落ち込みで、行政サービス提供も徐々に難しくなりつつある。埼玉県秩父市では、さびた水道管を改修する余裕がなくなり、各世帯向けの水の約3割が供給の前に漏れ出てしまったこともあった。

高齢者の貧困率を引き下げるには、政府支援が重要になる。だが不況に伴い増税への抵抗感が強まれば、高齢者への資金支援や就労者の健康管理、若年層の教育に税金を投入するのはますます困難になる。

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