女性の「生理的直感」がもっと婚活に必要だ 「魔女のサバト」川崎貴子さんに聞く<後編>

✎ 1〜 ✎ 63 ✎ 64 ✎ 65 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

昔は、いい学校に行っていい会社に入れば給料が毎年上がり、女の人も付いて来てくれました。でも、今は違います。みんなが勝手に自分の結婚観をぶつけ合って選び、選ばれている時代です。その中で「自分だけが選ぶのだ」と思っていると、選ばれない男性になってしまいます。

選ばれて承認される快感を男の人にも味わってほしい。そのためには、自分を変えないといけないのです。清潔感があることは当たり前として、一番大事なのはやはりコミュニケーションスキル。転職の面接と同じで、「この人と一緒に働きたい。会っていて楽しい」と相手に思ってもらわなければなりません。

スキルなので努力して習得することが可能です。最初は「どうしてキャリ婚を知ったの?」「ヤフーニュースです」みたいな一問一答しかできなかった男性が、千本ノックのように女性と会って話していくうちに変わっていきます。相手の話を聞いて、自分もしゃべることを覚えるのです。どんなことで女性が喜ぶのかもわかってくる。そのうちに、すごく話しやすい男性に変身します。

――最後に、川崎さんにとって結婚とは何かを教えてください。

夫と一緒に過ごすようになって今年で丸10年です。今ではお互いが相手のことを誰よりも知っているという自負があります。自分で見つけた人生の味方ですよね。

親と子どもは自分で選ぶことができません。子どもはかわいいけれど、私が選んだわけじゃない。それが親子なのでしょう。

でも、夫だけは選ぶことができます。一緒にいるのが当たり前の存在ではありません。だからこそ、ともに育んだ期間がかけがえのない価値になるのだと思います。

男性はもっと努力できることがあるかもしれない

生理的直感力を磨いた女性から「選ばれる性」としての男性。川崎さんの言葉が胸に残った。男性は恋愛や結婚に受け身になっていいという意味ではない。謙虚に自分を見つめ直し、直せる点は他人の力を借りてでも直し、素敵な女性に選んでもらう準備をするべきなのだ。その努力をしている人があまりに少ないと感じる。

目の前にいる人にサービスをすることを学ぶ、と言い換えてもいい。他人にとって心地良い存在となるための心構えとマナーを身に着ける。きっと楽しい学びとなるだろう。

結婚してからも学習は続く。親子とは違って、結婚相手は「一緒にいるのが当たり前ではない」からだ。尊敬する配偶者から選ばれ続ける存在であるために、いま何をしなければならないのか。慌ただしい朝でも、食器の片づけぐらいはできるかもしれない。

大宮 冬洋 ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事