「子どもが不幸になる再婚」は避けるべきだ 40歳子連れ女性の深刻な悩み

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あるとき彼女の母親が、田舎から出てきました。母親は娘の無表情や婿の態度にすべてを悟り、自分が娘と孫を引き取ると、その場で宣言しました。

その母親のひと声で、実家を見下げている夫たちのマインドコントロールに引っかかっていた自分に、私の友人は目覚めたと言います。見下げるべき相手が違ったことと、とんでもない人たちに人生を奪われてきたことに気づいたそうです。

その後は形勢が逆転し、夫と姑は「態度を改めるから、離婚は子どものためにも思いとどまって欲しい」と懇願する側です。友人は「あなたたちの態度が治っても、それが私と、何の関係があるのですか?」と真剣に聞き返すほど、完全に吹っ切れていました。10年以上の不当な結婚生活も、目覚めは一瞬です。ずるい人はこれをよく知り、警戒するのです。

“シングル=孤独”ではない

ベンツとマンションを買い与えて本妻から奪った男に苦労させられ、その時捨てたわが子と孫に癒やされている知人がいます。このように無理な再婚で苦労し、子どもより男を優先し、後悔している人も多いです。

金魚さん、あなたはこれまで、本当に頑張ってきました。そして子どもさんたちも、優しい良い子に育てられました。この年代の子どもになりますと、早く独立してほしいと願う親子関係も少なくありません。

離れて暮らす時が来るのが怖いと思わせてくれる子どもさんに育ったことは、あなたの最大の功績です。子どもさんたちが、就職や結婚で離れて住むことになろうとも、母子の心まで離れるわけではありません。喜びや幸福を別の形でもたらせてくれる、ずっとあなたの宝であり続ける存在に、変わりはないのです。

今の彼とは、今のところ別れられないなら、最悪現状のままということで様子を見、それ以上に発展させるのは反対です。そしてあなたは、実家と頻繁に堂々とつながっているべきです。

彼があなたの実家の方々を、トラブルがあったわけでもないのに嫌う(恐れる?)理由を、よく考えてください。

ほぼ成人したあなたの子どもさんはさることながら、彼の中3の娘さんを挟んでの彼との仲も、お聞かせ頂いた彼の性格から、順風を予想するのは難しいです。

男女の良い仲だけが、人を孤独から守ってくれるものではありませんよ。シングルマザーであることは、必ずしも孤独ではないと心を強く持ってください。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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