警察の「職務質問」は一体どこまで正当なのか 納得のいかない職質にはこう対処せよ

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現実には警察OBの筆者でさえ、相当の職質には威圧を感じたことがある。職質を強制と思い込んでいる市民の多くは、警察官の言われるままに対応してしまうに違いない。

そこで、職質は強制手段ではなく、身柄の拘束や強制連行、答弁強要は許されないことをしっかりと理解していただくために、対応の心構えについて説明したい。

任意か確認、手を触れてはいけない

(1)「これは職務質問ですか?任意ですね」と確認する

警察官は、どんなときでも、それが任意であるとは口にしない。こちらから切り出すことで、強引な職質にブレーキをかける。

(2)冷静に対応する。警察官と口論したり、手を触れてはならない

興奮して余計なことを口にすると、警察官はそこを突いてくる。警察官の身体に少しでも触れると、「公務執行妨害」で逮捕する口実を与える。警察官の挑発に乗らないことも大切だ。

(3)警察手帳の提示を求め、警察官の所属・階級・氏名を確認する

警察官はいつも組織に守られて仕事をしている。個人の名前等を知られることを極端に嫌う。警察官は1人になると極端に弱い特性を持つ。

(4)声をかけた理由の説明を求める

意外に警察官は法律に疎い。職質の要件を記憶し理解している警察官は多くない。限界があるとは知っていても、判例などを研究してない。こちらが法律に詳しいことをちらつかせることも効果的である。

(5)所持品検査には応じない

所持品検査に法律上の根拠はない。警察官に所持品を見られるだけで、不愉快になるのであれば、以下を実行するべき。

・バック等を渡さない、開けさせない、探させない、中を見せない。

・ポケット内の物を出さない、手を入れさせない。

・車のトランクやダッシュボードは開けない。

(6)同行要求には応じない。その場で終わらせる

同行要求は、人目があったり、寒暑や風雨のとき、交通の妨害になる場合など、職質を受けている側の都合で許される。警察官の都合や思惑で同行を求めることはできない。警察官は自分の領域に何とかして連れて行きたいもの。求められたら「いや、結構です」と断ろう。

(7)できれば警察官とのやり取りを録音する

今はほとんどの人が録音機能付きのスマートフォンや携帯電話を持っている。その機能を使って警察官とのやり取りを録音する方がよい。警察官はそれを取り上げたり止めさせたりすることはできない。録音は警察署に抗議したり、訴訟のときに役に立つ。

以上である。職質を含め、警察組織や刑事訴訟法の問題については、拙著『警察捜査の正体』(講談社現代新書)に記した。参考にして頂きたい。

原田 宏二 ジャーナリスト

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はらだ こうじ / Koji Harada

元・北海道警察釧路方面本部長(警視長)。2004年2月、北海道警察の裏金疑惑を告発。以降、警察改革を訴えて活動中。著書に『警察内部告発者』(講談社)、『警察崩壊』(旬報社)、『警察捜査の正体』(講談社現代新書)等がある。

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