「嵐」チケット転売の20代女が逮捕された理由 なぜ「古物営業法違反」なのか
人気アイドルグループ「嵐」のコンサートチケットを転売したとして、香川県に住む25歳の女性が逮捕された。その容疑が、古物営業法違反(無許可営業)だったことから、ネットでは「開演していないコンサートのチケットが古物なの」といった声があがっている。
報道によると、女性は転売サイトを使って、嵐のコンサートチケット5枚を定価の1.6倍に当たる計約7万円で売った疑いが持たれている。女性はこのほかにも、チケット交換サイトや自費購入で手に入れたチケットを転売サイトに出品し、2014年10月~2016年4月までに、約1000万円を売り上げていた可能性があるという。
ネットでは「古物商の免許があったら転売してもいいの」「オークションに出品している人全員が該当するのでは」などの疑問も出ている。消費者問題にくわしい岡田崇弁護士に疑問点を聞いた。
ポイントは「営業としてやっていたかどうか」
――古物営業法とは何か?
古物営業法は、盗品の速やかな発見や売買防止、窃盗などの犯罪防止を目的としています。この中で、古物の売買などの「営業」を行うには許可が必要とされています。
「古物」とは、大雑把にいえば「中古」のことです。ただし、開演前のチケットのように未使用のものでも、「使用のために取引されたもの」であれば、古物になります。古物は13品目に分類されていて、コンサートチケットはこのうち、金券類に該当します。