間違いだらけ!インフルの正しい「怖がり方」 「検査もしないし薬ものまない」という選択肢

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高熱があって感染性の高い病気かもしれないのに、仕事に出てこなくてはいけない会社のリスク管理は一体どうなのか?(写真:Ushico / PIXTA)

インフルエンザのシーズンになってきました。2009年にインフルエンザパンデミックが起こった影響もあり、より注目される感染症になりました。

インフルエンザって怖い……だから、感染したのではという気がしたら、

・はやく医療機関に行って検査をしてもらわないと!
・はやく抗インフルエンザ薬を飲まないと!!
・検査が(+)なら会社に連絡、(-)なら大丈夫、その確認をしないと!!!

 

と思っている方が多いかもしれません。しかし、事実はちょっと違います。

誤解のないように言いますが、後述するように、確かにインフルエンザには重症化しやすいハイリスク患者層がありますし、予防接種は必ず受けるべきです。

しかし、その診断、また治療のために誰もが病院に行くべきかというと、話は変わります。実はインフルエンザの診断は絶対ではありませんし、自宅療養で治る病気、すなわち“セルフケア疾患”と言えるのです。

えっ、と思われる方もいるでしょうか。「CMでも早く診断、治療のために病院に、という情報が流れているでしょ!」そう思われている方には、いち医師としては本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

もちろん、そのような考えがすべて間違いとは言いません。でも、もしみなさんがちょっと立ち止まってインフルエンザについて考えていただけるのであれば、ぜひこの記事をゆっくり読んでみてください。

インフルエンザ診療をやりすぎている

病院に行き過ぎていませんか?行くべきかどうか自分で判断する方法などについて、この連載では取り上げていきます。

筆者は、日本は「過度なインフルエンザ診療」の状況にあると思っています。実際、秋冬は救急外来・小児科外来などは風邪症状の患者さんでごった返しています。

するとどうなるか。対処すべき救急患者さんの診療が遅れることにつながったり、十分な診療ができない、といった状況も多々生まれているのです。それに、もどかしさを感じている医師は少なからずいます。

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