湖池屋「プレミアムポテチ」は何がスゴイのか ポリンキーもドンタコスも新シリーズ発売へ
だが、スナック菓子全体の市場が3000億円弱(日本スナック・シリアルフーズ協会などの調査、出荷額ベース)ともいわれる中、過半を握るのは業界のガリバーであるカルビーで、湖池屋は2位だ。
ポテトチップスの市場規模は、スナック全体のほぼ半分の約1500億円ともいわれる。ポテチの中でのシェアに限ると、カルビーのシェアはさらに高くなる。一方で、湖池屋の売上高は会社全体で324億円。ポテチだけの売り上げだと、300億円に満たない。
しかも小売りの現場では、いまやポテチのレギュラー品は、ドラッグストアなどでは2ケタ価格で売られていることも珍しくない。豊富な販促費やコンビニ向けのPB(自主企画品)などでマーケットを制圧するカルビーに対して、湖池屋はこの数年、辛酸をなめてきた。
プレミアム市場を狙い、マーケットを広げる
その意味で、プライドポテトは、もしスーパーで2割引で売られたとしても120円前後になり、レギュラー製品の上を行く「プレミアム市場」を狙った製品だ。たとえば、今やビールは全体の売り上げの10~15%がプレミアム製品といわれる。「ポテトチップスでも10~15%のプレミアム市場を創造して、マーケット全体も広げたい」(柴田大祐マーケティング部長)。
もう一つ重要なことがある。それは、プライドポテトが新生・湖池屋の「第1弾商品」だということだ。実は、湖池屋が今年の9月30日まで「フレンテ」(スペイン語で「先頭」の意味)という社名だったことは、あまり知られていない。なぜ湖池屋はフレンテだったのだろうか。
湖池屋は、創業者の小池氏のもとで「個食化・間便化・健康志向」が進むと見て、1995年にはタブレット菓子市場に参入。特に「ピンキー」は斬新さが受け、女子高生やOLを中心に大ヒットした。このタブレットを切り盛りし、次世代のマーケティングも考える子会社の名前がフレンテだった。
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