ウイダーinゼリー、「奇跡的巻き返し」の裏側 リニューアル「失敗」から得た教訓とは?

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1994年発売の「inゼリー」。解散騒動で世間を賑わせている”あの人”が広告塔になったことも(記者撮影)

「10秒チャージ、2時間キープ」――。

1999年、SMAP木村拓哉のCMをきっかけに、大ヒット商品となった「ウイダーinゼリー」が今、森永製菓の好業績を牽引している。

過去最高の売り上げと利益を記録

8月10日、森永製菓は2017年3月期の第1四半期(2016年4~6月期)決算を発表した。 売上高476億円(前年同期比7%増)、営業利益52億円(同86%増)で、第1四半期として売り上げ・利益ともに過去最高となった。この結果を受け、同社は業績予想を上方修正。 通期の売上高は1889億円(期初計画比1%増)、営業利益は143億円(同24%増)となる見通しだ。

アイスの「チョコモナカジャンボ」やチョコレートの「ダース」など、好採算の主力品が販売好調だった。中でもinゼリーの売り上げは、前年同期比28%増と絶好調。CMや店頭での積極的な広告展開が奏功した。

inゼリーは、エネルギーやビタミンを片手で手軽に摂取できるゼリー飲料だ。1994年の発売当時、市場に競合品は見当たらず、ゼリー飲料の草分け的存在だった。

5年後に冒頭のキャッチコピーが話題となり、定番品の座を獲得。2007年頃に売り上げのピークを迎えてからも、市場シェア4割程度を維持し続けた。

だが、2014年3月、発売20周年を機にリニューアルを実施すると、これが思わぬ失速につながった。

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