湖池屋「プレミアムポテチ」は何がスゴイのか ポリンキーもドンタコスも新シリーズ発売へ
ピンキーの大ヒットもあり、同社は湖池屋を「脇に置き」、最終的にフレンテに社名を変更(2003年)。湖池屋は持ち株会社傘下の主要会社という位置づけになった。その後、フレンテは2004年ジャスダック上場も果たした。
だが、隆盛を極めるはずだったタブレット菓子は、思ったほどには伸びなかった。2009年には創業者の小池和夫氏が死去。フレンテとしても2010年には売上高351億円、純利益10.4億円をあげたものの、2012年からはカルビーの攻勢もあり、2年連続で赤字になってしまった。
大手食品会社の日清食品ホールディングスと資本・業務提携(日清は現在、株式の34.5%を保有する大株主)したのは、赤字に陥る前の2011年。日清は創業家の小池氏と手を携える形で再建にあたってきた。カラムーチョなどの堅調もあり、直近の3期は黒字が定着しているが、2016年10月からは組織再編を実施したうえで、再び社名を湖池屋に改めた。認知度が低いフレンテで戦うのは難しいと判断したわけだ。
9月就任の社長は「マーケティングの大物」
現在、湖池屋の社長を務めるのは9月に就任した佐藤章氏。日清の菓子事業担当の執行役員でもある。フレンテ時代の今年5月から役員として入り、日清グループの「菓子・シリアル事業をカップ麺に続く第2の柱に引き上げる」という目標に沿って動いてきた。
佐藤氏はかつてキリンビバレッジで「生茶」をヒットさせ、社長も務めたマーケティングの大物だ。フレンテより、ブランド力が段違いの「湖池屋」で勝負しようという意識が働くのは自然だろう。
ダジャレに見えるプライドポテトも、佐藤社長の発案。新生・湖池屋を象徴する新しいロゴマークを制作し、内外のマーケティングの関係者と事前調査を行い、プレミアム市場の創造に向けて準備を重ねてきた。
第1弾に続き、2月以降は「乳酸菌ポリンキー」(一粒で3億個以上の乳酸菌が配合)や「ドンタコスDELI」(小腹がすいたときなどの食事シーンを想定)も発売する。「10年後、市場は今より一段と少子高齢化が進む。健康・高品質・高付加価値のものを作り、もっと大人に評価してもらえる商品体系にして、新たな食文化を作っていきたい」(佐藤社長)。
渾身の新商品群でプレミアム市場を切り開くことができるか。新生・湖池屋の挑戦が始まった。
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