アップル「ゲームアプリで社会貢献」の全内幕 iPhone画面が真っ赤に染まる?

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Farmvilleのゲーム内で共有ボタンを押すと、赤い専用アイテムを配置した自分の島の画像にREDのロゴ、そしてREDに関する活動の紹介が添えられて共有できる

Zyngaの看板タイトルともなっているFarmvilleでは、Games for REDに関連するアイテムを配置したスクリーンショットを共有する際、メッセージに自動的にREDキャンペーンに関する情報が追加される。

Facebookのポストを見たり、メッセージを受け取った人に対して、REDキャンペーンの存在を知ってもらうことができるのだ。ゲームをSNS上で共有するコミュニケーションをうまく活用したキャンペーン拡大策として、注目することができる。

一方、RED以外の団体に対しては……

App StoreでのREDキャンペーンの展開は、特にモバイル時代のデジタルキャンペーンのひとつの姿を見せてくれる。同時に、一部の大災害に対する支援を除いては、アースデーと国際エイズデーという2つのイベント以外、大々的なキャンペーンが展開されない点にも注目すべきだ。

もちろんアップルが企業活動上、賛同する団体やキャンペーンに対して取り組むことに異論はないし、成功モデルを見せることは意義が大きい。ただモバイルプラットフォームとして、たとえばRED以外の団体に対しては、キャンペーンの場として自由に開かれているとは言えない。

今後、アップルはより多くの社会課題に対して取り組んだり、何らかの意見や態度を示していくことが求められる。その際に、製品やApp Storeをどのように活用して行くのか、どのような手法があるのか。そして賛同する開発者から、どのようなクリエーティビティが生まれてくるのか。まだまだ可能性は大きいと感じられる。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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