さらには、「貯金しろ。おカネがなくて精神的に追いつめられる」(国際基督教大・文系)といった、悲痛ともいえる声があがった。説明会や面接に出かければ、その時間はアルバイトできないから、収入がなく支出だけが増える状況になる。就活費用は平均で15万円と言われるが、地方から首都圏への就活では50万円かかった先輩もいる。
かつてバブル時代には、説明会に参加する時点から面接の都度、企業から交通費の支給がされたこともあったが、現在では多くの企業で最終面接くらいしか、交通費の支給はない。中には最終面接ですら、交通費の支給がないケースもある。おカネがなくて、思うような就活ができないという事態にならないよう、今のうちに準備が必要といえそうだ。
就活を始めるにあたって、就職ナビや企業のホームページは、最初にアクセスする情報。なかには口コミサイトなどを見る人もいるだろう。しかし、「噂やネット情報はあてにしない方がよい。できるだけ多くの説明会に行って自分で確かめる」(立命館大・文系)ことが肝心。「ネットでは知ることのできない生の情報を得るため、積極的に足を動かして説明会などに参加すること」(名古屋外国語大・文系)というアドバイスが示すように、企業に足を運んで自分の目や耳で確かめることが重要だ。
噂やネットの情報をあてにしない
説明会に参加することは、どの先輩も勧めているが、それだけでは不十分との声もある。
「説明会では大半のことは教えてもらえないので、働いている社員の方に質問をできる機会があったら積極的に質問をすること」(電気通信大大学院・理系)
「説明会での社員の姿は、どれも現実ではないので、大学へ問い合わせてOB訪問をすることが大事」(神戸学院大・文系)。さらには「企業は嘘をつく。説明会は8割が嘘。騙されないように」(一橋大・文系)と感じた先輩もいるほどだ。
もちろん、説明会で提供される情報がすべて嘘、ということはない。しかし、インターネットや説明会は、より優秀な学生を採用したい企業側の思惑で、企業自身が”演出”している。当然、よりよい企業に見えるように作られているし、採用に力を入れている企業なら、説明会に出てくる社員も優秀な人材が選ばれている。
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