「ベトベト」した汗に効く最善最良のもの、それは「ボディシート」です。「制汗シート」とも呼ぶ人もいますが、コンビニや薬局で気軽に買うことができます。ボディシートでサッと一拭きすれば、ベタつきもにおいも同時に消し去ることができる優れものです。
同じように汗を拭き取るハンカチやおしぼりとの違いから、その特長を説明しましょう。違いとは次の2つの機能です。ひとつ目はメントールを配合していることによる「冷却機能」です。メントールとは体内の冷たさを感じるレセプターを刺激する物質で、なめると「すーっ」とするアメにも含まれています。だから、ベトつきをおさえるうえに、「すーっ」とした清涼感を味わうことができるのです。
2つ目は「殺菌機能」。汗のにおいの元である細菌を抑える効果があります。昔から制汗やデオドラント剤には殺菌作用がありましたが、成分に持続性がなく、時間が経ってから発生するにおいに対しては商品自体のにおいで押さえ込むもの(=マスキングという効用)が主流でした。
しかし、商品自体の香りが強く、独特のにおいが敬遠される向きもありました。これに対して最近のものは、殺菌能力が格段に上がっているため、1日中、効用が持続する無香料タイプのものも出てきています。周囲の人に気づかれずに汗臭さを抑えることができるというわけです。
ボディシートはいろいろなメーカーから製品がでていますが、おおむね1枚10〜20円程度。しかも使い捨てなのでハンカチのように洗う手間いらず。このため、20〜30代の若者層を中心に大きな支持をうけ、売れに売れているのです。たとえば2007年と比較して2011年は売り上げが2倍に、という具合に。
たかがボディシートと侮るなかれです。夏の汗の不快な原因、「ベタつき」と「汗臭さ」を押さえ込み、1日2回使っても20〜40円程度。これで夏の不快な汗から解放されるとしたら安いものです。まだ未体験の方はぜひお試しいただきたいと思います。
(注記)汗の成分は99%以上が水分で、本来はサラサラと書きましたが、これは全身に分布する汗腺(=エクリン腺)から出る汗のことです。汗腺にはもう1種類、ワキの下や乳首の乳輪など体の局所に存在するものがあります(=アポクリン腺)。
後者は、タンパク質や脂質などを含むので「サラサラ」ではなく、ややベトつく性質をもっています。また、においの元となる細菌が繁殖しやすいため、においが強くなります。日本人の10~15%くらいは、ワキ汗のにおいに悩まされていると言われています。もし気になるようでしたら、ボディシートに加えて、より持続性が高い制汗剤・デオドラント(例:塗りタイプのもの)を使用すると効果が増すでしょう。
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