「PDCAを回せない人」は実行のコツを知らない 5つのステップで計画倒れから卒業しよう

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ステップ⑤ TODOの進捗確認をしながら実行に移す

TODOが決まればあとは実行に移すだけだが、大事なポイントがひとつある。KDIの進捗確認は次の検証フェーズ(Check)で行うが、それを分解したTODOの進捗確認は、この実行フェーズの中で行っていくという点だ。

たとえば、会社であれば週1回の進捗会議などでは、KPIやKDIを確認する。しかし、火曜日に問題が発生してTODOが滞っていたのに、それが金曜日の会議まで問題を保留にしていてはあまりに時間の無駄だからである。

よって実行速度を上げたいならTODOの進捗確認は、最低でも1日1回、理想を言えば1日数回行いたい。わかりやすく言えば、毎朝、仕事を始める前にはその日のTODOリストがある状態にして、予定より遅れていればペースを上げるといった「帳尻合わせ」を日中に何回かすべきということである。

TODOをこまめに確認していればたいていのことは少しペースアップしたり、昼休みを少し短縮したりするくらいでなんとか間に合うものだ。フルマラソンを走るときの1キロごとのペース配分の確認が検証フェーズだとすれば、TODOの確認は絶えず行うフォームの確認のようなものである。

「やることにすべて意味がある前提」で動く

計画フェーズから散々考え抜いてきた結果として導き出されたTODOをこなすことは楽しい。それはロールプレイングゲームでレベル上げをしているときに似ている。

『鬼速PDCA』(クロスメディア・パブリッシング)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

TODOもレベル上げも、やることはもしかしたら地味な作業かもしれないが、その行動の目的が明確になっているので迷いはないし、それを終わらせれば必ず前に進むことがわかっていれば頑張れるものだ。

結局、仕事が楽しくないのは、かけた労力に対して見返りがないからだ。金銭的な見返りの話であることが多いが、それと同時に自己実現を日々実感できることも非常に大事なことだと思う。さすがに内職作業のような単純なTODOは、RPG(ロールプレイングゲーム)で雑魚キャラを倒すときのようなものだ。得られる経験値やおカネはごくわずかで、仕事を楽しむことは難しいかもしれない。

でも、普通のビジネスパーソンでそのような仕事だけで1日が終わる人はまずいないだろう。PDCAを回していれば「やることにすべて意味がある前提」で動くことになるので、日々の充実感が増すのである。

冨田 和成 ZUU代表取締役

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

とみた かずまさ / Kazumasa Tomita

神奈川県出身。一橋大学在学中にIT分野で起業。2006年大学卒業後、野村證券株式会社に入社。本社の富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略担当等に従事。2013年3月に野村證券を退職。同年4月に株式会社ZUUを設立し代表取締役に就任。金融経済メディア「ZUU online」を含む資産運用の総合プラットフォーム運営、月間訪問者数は650万人を超える。金融機関や不動産業界のフィンテック化の推進支援や企業に対して鬼速PDCAシステムを導入する鬼速PDCAエンジニアリング事業を展開。監査法人トーマツ主催「日本テクノロジー Fast50」にて2年連続上位受賞(2016年度日本1位・アジア太平洋地域8位、2017年度日本3位)。2018年6月、設立約5年で東京証券取引所マザーズ市場に上場。著書に『大富豪が実践しているお金の哲学』『鬼速PDCA』『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング)、『プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?』(ダイヤモンド社)、『稼ぐ人が実践しているお金のPDCA』(KADOKAWA)など。
ZUUonline:https://zuuonline.com
DAILYANDS:https://daily-ands.jp/

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事