「PDCAを回せない人」は実行のコツを知らない 5つのステップで計画倒れから卒業しよう
特に手間のかかりそうなDOや緊急度の低いDOほど「わかってはいるが着手しづらい」状態になりやすい。強制的に2階層で考える習慣をつけることで「DOまで考えたけど、まだTODO化していないな」と気づくきっかけとなるものの、一般的にはここまで深掘りしないままPDCAを回すことが多い。するとPDCAが止まってしまうことにつながる。
実行できないケース
各ステップの解説に行く前に、PDCAサイクルがこのフェーズで頓挫してしまうケースを紹介しよう。
実行できないケース① 計画自体が失敗している
ひとつ目が、計画自体が失敗しているときだ。計画が失敗する可能性としては次の3つが考えられる。
・計画が粗い =「課題はざっくり見えていますが、解決案はあまり考えていません」
・計画が無茶 =「課題も解決案もわかっています。絶対に無理だと思いますけど」
1番目の「計画がない」ケースはさまざまな職場で、時々起こることだ。たとえば社長の思いつきで新規事業が突然立ち上がるようなときだ。役員会レベルでは自分たちが実行役ではないことをいいことに、ノープランのままあるチームに丸投げをする。
チームリーダーはそのままでは走れないので計画フェーズに戻ろうとするが、社長の肝入りプロジェクトなので毎日のように役員が顔を出し、「まだ動いていないのか!」と怒り出す。しょうがないので手探りのまま動き出すも、課題すら見えていないので迷走を続けることになる。
または仮に役員会から計画が降ってきた場合でも、どう考えても人手が足りないのに、「それをどうにかするのが君の仕事だろう?」と突き放されたら打つ手がなくなる。これが3番目の「計画が無茶」なケースである。
個人のPDCAでは2番目の「計画が粗い」ことが非常に多い。それを象徴するのが読書だ。ビジネス書からたくさんの刺激を受けて、「自分はここが課題だ」とせっかく気づいても、それを具体的な解決案に落とし込まないから9割の人は読んで終わりになってしまう。
実行できないケース② タスクレベルまで落とし込まれていない
計画はうまくいっても、それを組織の業務フローや個人のタスク、さらに具体的な行動スケジュールに落とし込むまで細分化していないので、結局やるべきことが不明瞭なまま時間だけが過ぎていくケースだ。あと一歩なのだが、その一歩が大きい。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら