「不妊治療のつらさ」に私はこう接してきた 心安らかに、周囲と接するにはどうすべきか

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最近は、「妊活」という言葉もすっかり定着しましたし、口に出すことへの抵抗もやや薄れてきているように感じます。私自身、「今、妊活中なんですよ」と言われたときには、「応援したい」と感じるし、明るい前向きな雰囲気で受け止めることが多くなってきた気がします。

でも、「妊活」と「不妊治療」はちょっとニュアンスが違いますよね。とてもプライベートなデリケートな話題ですが、やっぱり「治療」だから、通院していてそれなりの医療行為を受けているのだろうな、と思うと、重く受け止めます。あなた自身もつらい治療や報われない思いを抱きながら、周囲と協調して生活しているのだから、負の気持ちを感じてしまうことはあると思います。あまり自分を責めないでくださいね。余計にしんどくなってしまいますよ。

とにかく明るく自己開示

私自身はというと、体外受精はしなかったけれど、39歳まで不妊治療のために通院していたので、あなたの気持ちが少しはわかるつもりです。相手にはまったく悪気もないし、気遣いもさせてしまっているのだろうけれど、ともに妊娠を望んでいた同僚から妊娠報告を受けると、ちゃんと笑顔になれていたか気になったものです。

特に私は2人目不妊だったので、「ひとりは子どもがいるのだから」という目で見られてしまうのがしんどかったですね。「2人目は作らないの?」という言葉もそうだけど、「ひとりいるから十分じゃない」といった言葉を言われたりすると、軽く受け答えしながらも内心もやもやしていました。私自身は、周囲に気遣われるとかえってもやもやが募ってしまうので、とにかく明るく自己開示するように努めていました。

たとえば、同僚からの妊娠報告を受けたときは、「おめでとう!」だけでなく、「羨ましい!」「妊娠、うつるといいのに~」などと自分も赤ちゃんが欲しい気持ちを素直に口にするようにしたり。「はー、今月もダメだったみたいだわ。ちょっとやけ食いに付き合って~」と自分の状況を軽く共有してみたり、病院の先生との冗談めかした会話を話題にしてみたり、「私も赤ちゃんが欲しい」とわかるようにして、心無い言葉がなるだけ近寄ってこないようにしていました。

それがよかったかどうかは、わかりません。でも自分から何も伝えないと、自分以外の誰かの不妊治療などの噂を無邪気にされ、「40歳過ぎてるのに彼女、治療中らしいよ」といった話まで耳に入ることもあって、しんどかったのです。とにかく、外にいるときは、この話題をライトに扱いながら、周囲にわかってもらおうと努めていたと思います。

でも、この話題は、他人に何を言われても、気持ちが晴れることはないんだと思うんですよ。励ましてもらっても労ってもらっても、なかなか本当の気持ちまではわかってもらえない。わかってもらえるはずもないかもしれないとさえ思うのです。厳しい言い方になってしまったら申し訳ないのだけれど、周囲に求めすぎてもつらさは軽減されないのはないでしょうか。

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