総額100万円も!「卵子凍結」する女性の事情 「今は産めない」理由はこんなにある

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女性たちが「卵子凍結」に踏み切る理由はさまざまだ(写真:今井康一)

年齢とともに「卵子が老化していく」――。ここ数年、メディアでその事実がさかんに報じられてきた。

しかしそのことを知っても、結婚する予定がない、仕事が忙しく20代の今は出産できないなど、さまざまな理由で「今すぐは産めない」女性は少なくない。実際、日本人女性の平均初産年齢は上昇する一方だ。昨年は30.7歳(厚生労働省、人口動態調査より)と、早く産むという動きにはつながっていない。

出産がすべてではないし、子どもを持たないという選択をする人もいるだろう。けれど、どうしても子どもが欲しいという切実な思いを持つ人も少なくない。

そんな女性たちが今、新たな選択肢に関心を持ち始めている。それが卵子凍結。卵子を凍結させれば、今の年齢のままの若さを保つことができ、将来の出産の可能性を上げることにつながる。

卵子凍結に踏み切った3人、それぞれの事情

現在38歳のAさんが卵子凍結保存について知ったのは3年前、35歳の時だった。

「その頃は、まだなんとかなるだろうと思っていましたし、婚活が先だと考えていました。その後、37歳で結婚を考えていた男性とお別れすることになり、いよいよもってタイムリミットが近いと自覚。婚活と妊活を同時進行で行おうと決意しました」

だが、決意して病院に行き、子宮や卵巣について細かく調べていったところ、卵巣がかなり弱っていることが発覚した。

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