起業ブーム再び!今、“81世代"が面白い YJキャピタルCOO 小澤隆生氏に聞く
――「勝ちへのこだわり」という点で、すごかったのは誰ですか?
僕がいちばん長くお仕事させていただいたのは楽天の三木谷浩史社長ですが、やっぱりすごいと思いますね。グリーの田中良和社長も昔から知っていますが、同じような雰囲気を感じます。それから、ビズリーチの南壮一郎社長もそうです。
――そのほかに、成功する起業家に共通する素養はありますか?
決断力ですね。全役員、全従業員が反対しても、正しいと思ったことを主張してやり抜くことです。
そもそも、人間の感覚はだいたい似ているので、ほとんどの人は一定の高さの場所に立てば怖いと思うし、一定のスピードを超えると速すぎると感じるわけです。人には適性や慣れがあって、F1のレーサーだったら、別に300キロ超えても日常なわけですし、とび職だったら一定の高さを超えても命綱なくとんとんと歩くわけです。
経営者も同じで、普通の人だったらアクセルを緩める状況でも、「いやまだまだいける」とアクセルを踏み込む人がいるわけです。「社長、これ危ないですよ。会社倒れちゃいますよ」と周りが言っても、みんなに引きずられない。押し切る力がある。
そういう人は平均値を超えているので、負けもでかくなりますが、勝ち幅もでかい。結局、ホームランが打てる人というのは、人の感覚を超えてアクセルを踏んでいける人です。
ただ、この感覚は慣れである程度は何とかなります。早いうちから起業するプラス面は、そうした耐性がつくことです。孫さんなり、三木谷さんなりは、いいときも悪いときもいっぱい知っている。その意味で、若いときから会社を作ったり、責任あるポジションについていたりする人は、どんどん強くなっていくイメージがあります。