「ポスト石川遼」へ、シニア向け再強化 ヨネックス、契約終了でゴルフ大苦戦

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2011年1月に開かれたヨネックスのゴルフ新製品発表会に登場した石川遼選手。13年1月の同社新製品発表会の時点では契約が終了していた(撮影:梅谷秀司)。

プロゴルフの石川遼選手との契約をテコに、ゴルフ用品分野でも知名度を高めてきたヨネックス。が、石川選手との契約を更新しなかったこともあり、前2013年3月期の同社ゴルフ用品事業は、大幅に売り上げをダウンさせた。

石川選手は今年1月10日、米国に本社を置くゴルフ用品メーカー大手、キャロウェイゴルフと用具(ゴルフクラブなど)、アパレル(ゴルフウエアなど)の使用契約を締結したことを発表した。

ヨネックスは、石川選手がジュニア選手だった頃から用具提供等を行い、2008年1月からはプロ選手として用具・ウエア使用契約を結んでいたが、今回は契約を更新しなかった。これまでヨネックスが行うゴルフ新製品発表会には石川選手が登場するのが恒例だった(写真は11年1月の発表会)。しかし、今年1月21日に開かれたゴルフ新製品発表会には石川選手は姿を見せなかった。

“本業”のバドミントン用品や、テニス用品ではまずまずの堅調を続けるヨネックスだが、「ポスト石川遼」が課題となるゴルフ用品を、どう立て直そうとしているのか。

ゴルフ用品の減退で、営業利益3割減

ヨネックスは5月14日、2013年3月期の決算を発表した。売上高は前期比2.9%増の385億円と小幅増収となったものの、営業利益は同33.1%減の8.2億円と苦戦した。

大幅減益の主因となったのが、ゴルフ用品事業の大苦戦。ヨネックスのゴルフ用品の売上高は、東日本大震災後の買い控えが響いた前々期の2012年3月期も7.7%減の27.8億円と苦戦したが、13年3月期はさらに41%減の16.3億円まで後退した。

「ゴルフはいろいろな要因があって大きく落ち込んだ。“大型契約”が終了したことで、ユーザーの指名買いがだいぶ減ってきている」。決算発表当日、メディア向けの会見に臨んだヨネックスの米山勉社長(写真)は、そう説明した。

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