最新版「志願者が多い人気の大学」トップ100 3年連続で近大がトップ、10万人超えは5校

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今年、志願者を大きく伸ばしたのが9位の千葉工業大学だ。2万5607人増で、志願者は昨年の約1.5倍に激増した。工学部を改編し、工学部、創造工学部、先進工学部の3学部にしたことが大きい。さらに、単科大学の特性を生かし、受験料を安くして全学科の併願を可能にした入試方式を実施している。学部改組で学科も増加しており、その影響で志願者が激増したと見られる。ロボット開発や惑星探査など、研究での取り組みが評価されていることもある。45位の学習院大学は52%の志願者増で1万7930人となった。今年、国際社会科学部を新設し人気を集め、全学部でも志願者を増やした。

女子大トップは62位の日本女子大学で1万2326人。次いで武庫川女子大学が63位で1万2129人の志願者を集めた。71位の昭和女子大学は24.8%増で1万558人となった。1万人を超えた女子大はこの3校だけだった。

国公立大トップは66位の千葉大学で、14年ぶりの首位となった。今年、国際教養学部を国立大学で初めて新設し、志願者が伸びたと見られる。昨年トップの東京大学は3000人以上志願者を減らした(全体では84位)。後期を廃止して推薦入試を実施したことが、志願者の減少につながった。79位には防衛医科大学校が入っている。医学部人気を反映してか、相変わらず人気が高い。入学すると国家公務員になるため、学費は不要で給料ももらえる。公立大トップは90位の首都大学東京だった。

定員厳格化で私大は合格者を抑制

来年の入試でも文系人気が続くと見られ、私立大への志願者はさらに増えそうだ。結果、募集人員に対する志願倍率が上昇、入試は厳しくなりそうだ。さらに地方創生政策の一環として、大都市圏の私立大の定員抑制が始まっている。大学全体の定員が8000人以上の大規模大学の場合、これまでは定員の1.2倍を超えて入学させると、文部科学省から助成金が支給されなくなっていた。今年の入試から助成金が支給されなくなる定員超過のラインを段階的に下げ、2018年には1.1倍まで引き下げられる。

入学者を減らすことは合格者を減らすことにつながる。今年の入試では早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学などで合格者が減った。志願者が増える一方で合格者は減り、結果的に入試は厳しくなっている。来年以降もさらに入学者を絞り込む必要があり、合格者も減って厳しい入試になると予想される。その一方で、近畿大学、立教大学、青山学院大学、東京理科大学などは定員増を予定している。これらの大学では合格者を絞ることはないと考えられる。

来年、大学に入学する高校生が大学を卒業するのは2021年。現段階では東京オリンピックが終わり、その反動による景気減速がその頃にあるのではとの予測もある。その真っただ中の卒業となり、就職への影響が不安視される。それに備え、入学後もしっかり学んでおくことが求められそうだ。

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