デキる子の頭の中は「樹木構造」になっている 「あの子は出来が違う!」は気のせいではない

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しかし、樹木の全体像を見せてあげると、途端にわかりやすくなり、今までバラバラだった知識がつながりだすのです。そうすると、これまで膨大だと思っていた情報が、実はそれほど多くはないと感じるようになってきます。

頭に“思考の樹”をインストールする方法

では、お子さんにどうすれば、このような「思考の樹」を頭にインストールすることができるかという問題です。それにはいつくかの方法があります。

(1)最もわかりやすいのは、実際に、樹木の絵を書いて、分類するということです。今、いちばんわかりにくいと思っている分野や、国語の文章を分類してみます。すると、見事に樹木になることがわかると思います。するとその樹木がイメージとしてインプットされ、記憶もされていきます。例としてモデル図を示しておきます。

(2)授業を聞くときも、樹木のどこに当たるか、分類しながら聞いていくとわかりやすくなります。テーマ(幹)は何か? 枝、葉に分けて、最後にいちばん言いたいことである根を見つける癖をつけていく。

(3)教科学習では「目次」を使う癖をつけるといいでしょう。自分が学習している場所(現在位置)は、全体の目次(マップ)のどこにあたるのかをいつも確認する癖をつけるのです。現在位置がわかると、人は安心します。車ナビゲーションシステムと同じです。目次は、構造化されていますので、自分の位置がわかりやすいのです。

(4)ノートを書くときに、樹木のどの部分にあたるのかを意識する。そして、記入は記号化して簡単にできるようにしておきます。

たとえば次のような感じです。

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幹)テーマやタイトル

枝)1、1-1、1-2…

葉)→例)やexなど

根)→一番言いたいことは∴の記号を使う(「よって」という数学の記号。

(※図がメインのノートにしてもいいでしょう)

このように、情報を分類し、そこから重要なことはなにかを読み取る訓練をするのです。このやり方、考え方は、どの教科学習でも、さらに社会人となってからも必要なことだと考えています。一生役に立つツールとして、ぜひとも子ども時代に身に付けておくといいでしょう。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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