原発再稼働でも、関連メーカーへの恩恵は先

稼働早い加圧水型向けシフトの動きも

岡野バルブ製造の収益柱となっているのは、メンテナンス事業だ。福島第一原発の事故が起こるまで、定期的に入ってくる原発メンテ収入に支えられ、同社の業績は非常に安定し、かつ高収益を誇ってきた。

電力向けバルブには、火力発電所向けと原子力発電所向けがある。ところが、福島第一原発の事故以降、ほぼ半分を占める原発向け需要が、メンテナンスも含めて消滅状態となり、岡野バルブの業績も直撃を受けてしまった。

事故前の2010年11月期に126億円あった売上高は、12年11月期には83億円まで減少。営業利益に至っては、16億円弱から3億円まで激減した。

今13年11月期は、赤字転落の可能性もある。岡野バルブ製造にとって、安倍政権が目指す原発再稼働が実現するかどうかは、会社の存亡を左右するほどの大きな影響を持つのだ。

得意の沸騰水型炉は再稼働に要時間

とはいえ、原発再稼働が実現したとしても、同社の業績に本格的に貢献するまでには、相当長い年月がかかりそうだ。

日本の原発は、原子炉の型が2つに分かれる。1つは北海道、関西、四国、九州の各電力会社のPWR(加圧水型)。もう1つは東北、東京、中部、北陸、中国、日本原電の各電力会社のBWR(沸騰水型)だ。

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