ユニクロ、好評「4日連続セール」の死角 売り上げ増も、値引き拡大で採算悪化

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国内外で「ユニクロ」などカジュアル衣料品店を展開するファーストリテイリング(FR)の業績が拡大している。4月11日に発表した今年度の中間決算(2012年9月~13年2月)は、売上高6148億円(前年同期比17%増)、営業利益960億円(同5%増)と増収増益を達成した。

だが、一見好調に見えるファーストリテイリングには不安材料がある。尖閣問題などで慎重に予想していた中国などアジアのユニクロが想定以上に伸びたのをはじめ、海外は堅調だ。問題はおひざ元の日本。グループ売上高の約6割を稼ぐ国内ユニクロ事業の採算が、実は悪化しているのである。

国内ユニクロは増収「減益」

この中間決算で、国内ユニクロの売上高は前年同期から6%伸びた。ところが、営業利益は同4.5%減と売り上げ増にもかかわらず、減益となってしまった。

理由を探ると、12年10月から始め、好評の「4日連続セール」にたどり着く。ユニクロはこれまで、毎週土日2日間に行っていたセールを、前後の月金も含む4日間に拡大。併せてセール対象品目を増やした。また、販売が好調だった「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」など機能性防寒衣料を追加生産・投入したことで、冬物の在庫を前年よりも積んだ。

次ページ1年後に迫る、別の採算悪化要因も
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