マンチェスターUは、ディズニーに学ぶ アジア部門責任者、ジェイミー・リーグル氏に聞く

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――マンチェスターUのHPを見ると、ホンダがタイにおけるオートバイのスポンサーになっていました。

タイ限定のパートナーシップです。ホンダはマンチェスターUモデルのオートバイをタイで1万台発売し、一般的なものより高めの値段にもかかわらず、すぐに完売しました。ディーラーが販売促進に使っているそうです。

逆にシンハーの場合、97%がタイ国内で販売されているんですが、彼らはグローバルスポンサーになりました。マンチェスターUのブランド力を利用して国外でも売りたいと考えているからです。

そのほかには『アフィニティプログラム』というスポンサーシップがあって、各国のクレジット会社がマンチェスターUのロゴを使用しています。日本では新生銀行がその例です。マレーシアのメイバンクは、当初5万人の加入者を目標にしていたところ、わずか6カ月で30万人集まりました。

――たくさんのパートナーを作ることで、クラブの収益アップが見込めるわけですね。

イングランドのサッカーは競争の激しい世界なので、選手の質を上げるために、自立的に収益を上げることが不可欠です。

あえて名前を挙げませんが、オーナーがどんどんお金を出して、選手を買うというスタイルを私たちはとりません。継続して新しいやり方を考えて、ビジネスとして確立する。そしてその収益を元に、香川選手のような新しい選手を買うのです。資金が集まればチームが強くなり、チームが勝ち、ブランドがアップします。そのいいサイクル、好循環を生み出すことが私たちの目標です。

(撮影:今井康一)

木崎 伸也 スポーツライター

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きざき しんや / Shinya Kizaki

1975年東京都生まれ。中央大学大学院理工学研究科物理学専攻修士課程修了。2002年夏にオランダに移住し、翌年からドイツを拠点に活動。高原直泰や稲本潤一などの日本人選手を中心に、欧州サッカーを取材した。2009年2月に日本に帰国し、『Number』『週刊東洋経済』『週刊サッカーダイジェスト』『サッカー批評』『フットボールサミット』などに寄稿。おもな著書に『サッカーの見方は1日で変えられる』(東洋経済新報社)、『クライフ哲学ノススメ 試合の流れを読む14の鉄則』(サッカー小僧新書)など。

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