マンチェスターUは、ディズニーに学ぶ アジア部門責任者、ジェイミー・リーグル氏に聞く
今年3月7日、カゴメとマンチェスターUの共同プロジェクト「リジェネレーション・チャレンジ」が発表された。サッカー教室などを通して、東北地方や日本の再生を支援する取り組みだ。記者会見のために来日した、マンチェスタUのアジア部門責任者、ジェイミー・リーグル氏にアジア戦略について聞いた。
マンUとディズニーの共通点
――まずは、あなた自身のキャリアについての質問ですが、どんな経緯でマンチェスターUで働くことになったか教えてください。
米スタンフォード大学でMBAを取得し、その後プライペートエクイティのカーライル・グループ、投資銀行のJPモルガンで働いてきました。複数の企業のファイナンスやストラクチャーを見て、投資の決断をするのが仕事です。
そんな自分にドリームジョブのチャンスを与えてくれたのは、元JPモルガンのエドワード・ウッドワードです。彼が2005年からマンチェスターUで働き始め、クラブのロンドンオフィスを立ち上げることになり、私に声をかけてくれました。私はロンドンオフィスで雇われた初めての人間です。
――JPモルガンと今の仕事を比べると?
全然違いますよ。たとえば記者会見の壇上に立つことなんてなかったですから。注目されるレベルが、まったく違います。マンチェスターUで働く人間として、つねにふさわしい振る舞いをしなければなりません。ただ、もちろん2つの仕事には共通するところがあって、JPモルガンやカーライル・グループで学んだことがすごく生きています。
――たとえば、どんなところですか。
細かいところまで注意して分析し、状況を見て、あらゆる可能性を計算してから、決断を下す。そうして投資の決断をしてきました。同じ手法をマンチェスターUでも用いています。コンサルティングに似ていますね。
たとえばアジアオフィスの場所を香港に決めるときもそうです。アジア市場全体を見るうえで、グローバルな金融センターがあり、地理的にアジアの中心に近いことが決め手になりました。
――参考にしている企業はありますか。
唯一、挙げられるのはディズニーでしょう。ディズニーやマンチェスターUのビジネスは、ブランディング、メディアの利用、イベントがとても大切になります。そして個々のブランド管理という点で選手はディズニーのキャラクターたちに置き換えられる。マンチェスターUとディズニーには多くの共通点があります。
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