(第1回)今VS昔の「お母さん」徹底比較

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(株)マッキャンエリクソン、「Real Mothers リアルマザーズ」編集部

●変化する「母親像」

 昔も今も、母親とは、ほとんどの場合、家庭で父親以上に多くの役割を果たしている、家庭の中心的存在です。その一方で、近年「母親に見えない」母親が増加しています。マッキャンエリクソンが実施した調査(*1)によると、20代~30代の若い母親の66%が「お母さんに見えないと言われると嬉しい」と答えています。彼女たち、今の母親は、古い「母親像」にしばられることなく、より自由に自分らしく生きることを標榜しているのです。女性に「20~30年前の母親のイメージ」を聞くと、「男性を立てる」「倹約家」「何よりも子どもが一番」「真面目」など、自分を犠牲にしている地味な存在であり古い母親のイメージが浮かび上がってきます(*2)。このような「母親像」は、高度経済成長期前後が子育ての真っ最中であった、今の若い母親の母親の世代には当てはまっていました。その当時までは、「良妻賢母」が女性にとっての理想であり、男が外で稼ぎ、女は家を守るという伝統的価値観が残っていたのです。

 けれども、女性の社会進出が盛んになり、母親の有職率も上がってきている近年では、母親の実態は大きく変わってきています。いまだに、古い「母親像」を抱いている人も多いでしょうが、そのようなイメージは今の若い母親には当てはまりません。彼女たち自身も、自分たち「今の母親」に対し、「おしゃれ」「若く見える」「スリム体型」、そして「子どもも大事だが自分も大事にしている」といったイメージを持っています。このような言葉で表わされるのが今の「母親像」なのです。(図1参照)

【図1】

<画像クリックで拡大>
●母親の意識の変遷

 では、母親たちの意識はどのように変わってきたのでしょうか?
 従来、母親たち向けの雑誌と言えば、戦前からある「主婦の友」をはじめとして、家事や料理、子育てを中心とした、いわゆる「ハウスキーピング系」雑誌だけでした。それらの雑誌には子ども服やエプロンなどの型紙がついていて、それを使って裁縫したり、また、付録の家計簿をきちんとつけたりして、「内助の功」を果たすことに母親たちの意識がありました。

 ところが、女性の社会進出の機会が増え、1986年に男女雇用機会均等法が施行されると、女性の意識は次第に家庭の外にも向かうようになります。そして、家庭の場以外での自分の役割についての悩みに直面することも増えていきました。
 そうした中、バブル期に華やかなOL生活を謳歌し、「JJ」を読んで育った若い母親たちに向け、1995年に「VERY」が創刊されます。「VERY」は、古い「母親像」に基づく情報には満足していなかった女性たちに密着して徹底的に調べ、彼女たちが欲していた美容やファッションの最新情報を取り扱い、「おしゃれなママ」のライフスタイルを提案することで人気を博します。以来、若い母親に向けた「ライフスタイル系」の雑誌が相次いで創刊されていきます。そうした雑誌を読み、母親たちは家庭の中にとどまらず、「素敵な一人の女性」としての「自分」への意識を高めていったのです。そうした彼女たちにとって、家族はもはや自らを犠牲にして支えるものではありません。ありたい「自分」を実現してくれるための「仲間」であり、一緒に素敵なライフスタイルを作り上げていくものとなっているのです。


*1 「リアルマザーズ調査」 6歳以下の子供がいる25~39歳の女性300名対象、インターネット調査。
*2 「ME女性意識調査」 20代以上の女性2,082名対象、インターネット調査。
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