京都ホテル、強豪リッツ進出に戦々恐々 ライバルへの宿泊客も誘うしたたか戦略とは
京都への観光客増加の恩恵大だが・・・
京都ホテルの足元の業績には底入れの兆しがある。前12年12月期は、東日本大震災後に急減した外国人訪日客の回復傾向が続いており、国内観光も復調。新規に開始した病院食事業の立ち上げ負担がかさみ営業減益だったが、有価証券評価特損などがなくなり純益は黒字浮上した。
今13年12月期は、大河ドラマ「八重の桜」の舞台に京都が登場するなど(当社負担のない)宣伝効果もあり、京都への観光客は全体で強含みを想定。創業125周年で催事を増やし、客室稼働率も漸増を予想している。婚礼、宴会も堅調を維持する見込み。病院食事業も立ち上げ負担がなくなり、部門黒字に浮上できそうだ。営業利益全体でも底入れを予想している。
偉人の生誕・没後の周年、あるいは大河ドラマや映画で特定の時代が取り上げられると、古代・中世から近代まで、日本の歴史のほとんどに縁のある京都は、まず間違いなく何らかのエピソードが絡んでくる。円高修正で海外からの旅行客が順調に増加するかは若干不透明な部分もあるが、逆に国内旅行には追い風となる。団塊世代などシニア層が定年後の旅行先として、まず国内旅行、それも箱根・熱海や京都といった典型的な行楽地をイメージしていることも下支えとなりそうだ。
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