ソフトバンクのスプリント買収は吉と出るか

携帯キャリア大手3社を比較してみよう

しかし、ひとつ大きな問題を抱えています。ソフトバンクが、米携帯会社3位のス

プリントを買収するために、約201億ドル(約1兆8600億円)という巨額の資金を投じようとしていることです。私は、この買収はリスクが高いのではないかと懸念しています。

今年半ばに本取引が完了するとの見込みであることから、今回発表された決算には、資金調達費用だけしか含まれていません。実際は、おカネも調達していないということです。ですから、買収契約が完了した後のバランスシートと損益計算書にどのように影響してくるかを、注意して見なければなりません。ソフトバンクのバランスシートの片側(資産合計=負債+純資産)は、5兆5115億円ですから、買収する

ために必要な1兆8600億円は自己資金、負債の増加と増資のいずれかの方法、あるいはその組み合わせで賄うことになります。もし、多額の有利子負債を増加させるという可能性もあり、その際には、自己資本比率が低下することとなります。

しかし、万一、すべてを負債で賄ったとしても、自己資本比率は20%を超えていますから、会社の安全性という面では、それほど心配はないかもしれません。しかし、買収を発表した2012年10月から、いくつかの点で状況が変わってきていることも気になるのです。

次ページKDDIはそれなりに安定しているようだ
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 高城幸司の会社の歩き方
  • 「米国会社四季報」で読み解くアメリカ優良企業
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
  • 360°カメラで巡る東京23区の名建築
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
デザインの力で開く新たな価値観<br>プロダクトデザイナー 柴田文江

オムロンの体温計「けんおんくん」やコンビのベビー用品。暮らしに関わるプロダクトのあり方と、身体性を反映した柔らかな造形を追求してきた柴田氏の作品だ。女性初のグッドデザイン賞審査委員長への歩み、そして今考えていることとは。