ソフトバンクのスプリント買収は吉と出るか 携帯キャリア大手3社を比較してみよう

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2012年4月1日から12月31日までの3四半期間の「売上高」は2億5097億円。前年同期間より1000億円ほど伸ばしました。「営業利益」は6001億円と、膨大な額となっています。これも前年同期間より約600億円増えています。

次に、バランスシートを見てみましょう(次ページ)。会社の中長期的な安全性の目安となる「自己資本比率(=純資産÷資産)」を計算しますと、30.3%となります。これは安全性には全く問題ない数字です。

しかし、以前のソフトバンクの自己資本比率は、非常に低いものでした。iPhoneが発売される前の年である2007年3月期の財務諸表から自己資本比率を計算しますと、18.6%しかなかったのです。

その後、2008年7月にiPhone 3G、それから2010年5月にiPadが発売され、ソフトバンクは売り上げを大きく伸ばし、純資産も年々充実させてきました。「純資産の部 利益剰余金」を見ますと、2012年3月末は5305億円でしたが、その9カ月後の12月末には6996億円まで増えています。そういった点から、ソフトバンクは安全度が非常に高まっていると言えるのです。

次ページとはいえ、油断はできないようだ…
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