ソフトバンクの焦り 巻き返しへ電撃買収

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巻き返しへ電撃買収 ソフトバンクの焦り

大手3社の寡占率が9割を超える携帯電話業界。シェア3・1%と弱小ながら脱落せずに踏ん張っていたイー・アクセスがついにソフトバンクの軍門に下った。

10月1日、ソフトバンクは株式交換によるイー・アクセスの完全子会社化を発表した。イー・アクセスの株式評価額は1株当たり5万2000円で買収額は約1800億円に上る。両社の携帯電話契約数を合わせると3911万となり、KDDIを上回って業界2位に躍り出る(図)。「イー・モバイル」などのブランドは残す。

イー・アクセス買収には、KDDIなども関心を示していたが、ソフトバンクの孫正義社長は「腹をくくったのはアイフォーン5発売(9月21日)直前にテザリングをやりましょうと言った瞬間からだ」と短期間で交渉をまとめたことを明かした。

テザリングとは、スマートフォンを経由してパソコンやタブレット端末をネット接続する機能のこと。アイフォーン5では、次世代高速通信「LTE」と並ぶ目玉機能の一つだ。テザリングの提供を始めると通信量が急増する。これは現状でも「つながらない」が解約理由のトップに挙がるなど、電波不足で頭を悩ませているソフトバンクにとって死活問題となる。競合のKDDIがテザリングを武器に次々と契約者を奪っており、ソフトバンクは焦っていた。

 

 

 

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