プロから見ると日本の「空港検査」は甘すぎる なぜ「すり抜け事件」が起きてしまうのか

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乗客数で欧州最大のロンドン・ヒースロー空港をはじめとする国際的なハブ空港では、出発ゲートがある制限エリアに向かう入口に自動改札機が設けられている。ここで利用客は搭乗券上に刷られたQRコードをかざして通る。改札機は搭乗する航空会社を問わず、どの機械を通っても良い。

QRコードが刷られた搭乗券の例。自宅のプリンターで刷ると読み取らない?

ところが、事前にウェブチェックインを済ませて自宅のプリンターで搭乗券を作って持って行くと、インクカートリッジの性能が悪いのか、何度改札機のセンサーにかざしても読み取らないことがある。空港ではこんな目に遭っている人が結構いるのだが、そんな時は改札機の付近にいる係員が搭乗券の便名や出発時間などを目視で確認、改札機を手動で開けてくれる。

係員は客の「わがまま」を許さない

最も困るケースは、搭乗券データをスマートフォンで取り込んだものの、空港で電池切れを起こした時だろう。こういった時は、係員は問答無用で「乗る航空会社のカウンターに戻って、紙の搭乗券をもらうこと」と追い払う。格安航空(LCC)に乗る前に電池切れで紙の搭乗券を改めて発券してもらうと、手数料として3000~5000円も取られる。

新千歳でのトラブルを受け、国土交通省は各地の空港に対し、車椅子用の通路などにチェーンを張ること、および利用客の動きを細かく見張ることを求める指示を出したと報じられている。

この内容から、各地の空港で検査にかけられるマンパワーや管理が不十分なことを当局が認識しているように感じずにはいられない。

「わずか1人のミス」による影響が2万人にも広がった今回のトラブル。「自動改札機の応用」や「防犯カメラなどを使った集中監視」など、先進各国では効果的な解決手段が用いられている。日本の空港でも早急に適切な対応を求めたいものだ。

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