3月22日、ベルギーの首都ブリュッセルの空港と地下鉄の駅でテロ攻撃が発生し、事件発生の翌日の時点で30人以上が死亡、230人以上が負傷という惨劇になった。
このテロを対岸の火と考えてはならない。伊勢志摩サミットや五輪などビッグイベントを控える日本も、真剣にテロ対策を考えなければならない。
狙われるヨーロッパ諸国
今、ヨーロッパではテロが連続的に起きている。4カ月前には、パリで死者130人、負傷者300人以上の被害を引き起こした連続襲撃事件が起こったばかりだ。
パリとブリュッセルで起こったテロ事件は関連があると見られている。今回のテロ事件の数日前、ベルギー政府はパリの事件の容疑者として追われていたサラ・アブデスラムをブリュッセル市内で逮捕したばかりだった。
レンデルス外相はアブデスラムがブリュッセルで新たな攻撃を計画していた可能性があることを指摘し、ベルギー当局は「大量の重火器を発見し、(容疑者の)周囲でブリュッセル市内に新しいネットワークが作られていたのを見つけた」と発言していた。
なぜベルギーのブリュッセルがテロの標的になったのか。いくつかの事情が重層的に絡んでいるようだ。
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