夏枯れ相場に立ちはだかる1万7000円のカベ

米国株一服、円高加速なら「スピード調整」も

 7月に政府は新たな経済対策を決め、子育て支援や年金受給のハードル引き下げ等の施策を盛り込んだ。ただ、8月のGDPで国内消費の停滞が改めて浮き彫りとなった。今後は新しい施策が若年層を中心とした国内消費の底上げにつながるのか、その実効性が問われる。

1966年、日本の自動車業界を代表するカローラが発売された。1983年には昭和の高度成長時代を背景に「いつかはクラウン」という流行語も生まれた。世間ではヒエラルキー(階層構造)に対する上昇志向も創造され、個人消費を押し上げてきた一面もある。

国内自動車保有台数(軽自動車含む)をみても、1966年の800万台から2006年の約8000万台まで、半世紀で10倍に伸びた。しかし、2006年以降の自動車保有台数の伸びは年100万台に及ばない。

経済合理性が高いスマート消費

一方、ここ半世紀においての鉄道インフラの整備拡充は目覚ましい。特に東京都内の駅数(地下鉄含む)は750~800近くに達し、計算上では1.3平方kmに1駅が点在することになる。クルマ移動による事故や渋滞の不測の事態を考えると、電車移動が自然といえる。

また、買い物も同様だ。ひと昔前まで大型家電や家具を買うとき、消費者は商品を運ぶためのクルマが必要だった。今はスマホによるネット通販でまかなえ、一定金額以上ならば送料無料で玄関先へ商品が届く。昭和世代が指摘する「若者のクルマ離れ」というよりも、平成世代からみれば鉄道インフラとネットの普及に沿ったスマート消費は「経済合理性の高い行動」といえる。近い将来、超高齢化に伴い反射神経や視力の劣化から、昭和世代もクルマ中心の生活から遠のいていくだろう。

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