タイヤ大手、好業績の強さと脆さ 天然ゴム価格急落と円安に沸く

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ブリヂストンを筆頭に、タイヤ業界が好業績を謳歌している。2月18日に出そろった日系大手4社(ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、東洋ゴム工業)の2012年12月期決算は、前期比で3~8割もの大幅な営業増益を記録した(横浜ゴム、東洋ゴムは比較対象決算期に変則決算が含まれるため調整した値で比較)。

好調の要因は、タイヤの主原料となる天然ゴム価格の急落だ。長らく上昇傾向を続けていた天然ゴムの相場は、11年初めに記録的な高値をつけた後、急落に転じ、12年は11年に比べ年平均で約3割も下落。一方、タイヤの販売価格面では、天然ゴムの価格高騰を受けて各社が進めていた値上げが浸透した。

仕入れ値下がり、売値が上がる

結果として、販売価格の上昇が進む反面、原料価格は逆に下がり、儲けとなる利ザヤが急拡大するという“おいしい”展開になった。最大手のブリヂストンの場合、原料価格の低下で920億円、値上げ等で226億円と合わせて1100億円超の営業増益要因となった。

数量的にみると、新興国向けは好調に推移したものの、日米欧など成熟国市場は弱含みで推移。この結果、各社とも売上高は横ばい程度にとどまったにもかかわらず、大幅な増益を記録することになった。

 ■各社の営業利益の伸び率(12年実績 →13年会社計画)

ブリヂストン 49% → 34%

住友ゴム工業 29% → 5%

横浜ゴム   85% → 19%

東洋ゴム工業 31% → 33%

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