次期日銀総裁、私の推薦は「砂糖なし」

吉崎 達彦が読む「ちょっと先」のマーケット

次の5年、中央銀行が最も注意すべきこととは?

実際の話、総裁と副総裁2人の人事は「3点セット」である。特に昨今のように微妙な時期は、執行部を形成する3人の意見が割れては困るのだ。だったら3月20日に、全員が代わる方がすっきりしているのではないか。さらに言えば新総裁下での方針は、その分少しだけ早く出ることになる。

ついでに次期総裁の人選について、予測めいたことを少しだけ書いておこう。総裁任期の5年はあっという間だが、いろんなことが起きるものだ。5年前には、まだ2008年9月のリーマンショックも震災も起きていなかった。これから先の5年間も、いろんなことがあると心得ておくべきであろう。

で、これから5年後を考えた場合、中央銀行やそのトップたる総裁にとっていちばん大切なことは、国債の暴落に備えることである。もちろん起きてから危機対策を打つよりも、未然に防止する方がいいに決まっている。

だが、こればっかりはわからない。そして長期金利が上昇してしまえば、金融機関の経営には大きな穴が開き、住宅ローン金利などで家計にも影響し、社債市場などを通して企業の資金調達にも困難が生じ、利払い費が増えるから財政再建はさらに困難になる。そのときになってから『リフレはヤバい』(©リフレに警告を発した慶応義塾大学の小幡績先生の新著)と言っても遅いのだ。

日銀総裁人事を考えるときは、目の前のアベノミクスよりも5年先のJGB(日本国債)を考慮すべきである。具体的に言えば、財務省出身者、それもなるべくなら主計局出身者にお願いすべきだと考える。と言えば、誰のことだかわかるよね?
 ちなみに筆者は、コーヒーには砂糖を入れない主義である。

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