次期日銀総裁、私の推薦は「砂糖なし」

吉崎 達彦が読む「ちょっと先」のマーケット

お手持ちの紙幣をご覧あれ。1万円札でも1000円札でも、何でも結構。真ん中のやや左下に赤いハンコが押してある(写真は赤いハンコを真ん中にして撮影)。この漢字4文字、何て読むのかご存じだろうか。

あえて赤いハンコを真ん中にして撮影。このハンコの正体は・・・?

答えは「総裁之印」。これがドル紙幣であれば、米国の財務長官のサインが書かれるところだが、日本の場合はやはりハンコが使われている。余談になるが、次期米財務長官となる予定のジャック・ルー氏は、あまりにも落書きみたいなサインをする人なんで、オバマ大統領から「もっとちゃんとしたサインに変えること」を長官就任の条件にされてしまった。だって、ドル紙幣に落書きみたいなサインがあったら、国家の品位にかかわっちゃうでしょ?

「日本銀行券」の本質とは?

さて、日本銀行総裁の机の上には、このハンコの本物が置いてある。つまり円の紙幣とは、「日本銀行総裁はあなたにXX円借りています」という借用証書でもある。そう思ってよくよく見ると、「おカネの不思議」がちょっとだけ実感されるのではないだろうか。

よく知られているとおり、日本銀行のバランスシートでは、「現金」(発行銀行券)という項目は右方、つまり負債の部に置かれている。つまり中央銀行が「借り」と言ってくれているのだが、それを裏付ける担保は何もない。

次ページ次の日銀総裁の人事を展望すると・・・
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • iPhoneの裏技
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT