大企業を動かす若手社員の“想い”の力

弱小NPOが大企業と付き合える秘訣

大きな組織を動かすために大切な3つのこと

以上、2つの事例を紹介させてもらったが、チャンピオンたちの活躍によって、このほかにも感動的な奇跡のストーリーが数多く生まれている。

もしかすると、いまこの記事を読んで「自分も今の会社を変えられるかも」と、胸の奥に小さな火がついた人がいるかもしれない。そこで、僕がこれまでチャンピオンの方々から学んだ、大きな組織に変化をもたらすための3つのステップを紹介したいと思う。

1つ目は、「とにかく自分と会社を信じること」だ。

企業に勤めている同世代と話をしていると、「うちの会社はもう腐ってるから、自分が何をやったってダメなんだ」といった発言を耳にすることが多い。でも僕は、日本企業は決して腐ってなんかいないと思う。

ちょっと会社に入ったときのことを思い出してほしい。きっと採用面接では誰しもが熱い志を語っていたはずだし、入社式の時には高い志に胸をいっぱいにさせていたはずだ。実は日本企業というのは、そんな人たちばかりが集まった組織なのだ。

実際、僕が企業に留職の説明をしているときも、「御社の理念は何ですか?」「どうしてこの会社に入ったんですか?」という質問を投げかけると、それまでつまらなそうにうつむいていた人も、その瞬間は目をキラっとさせながら自社への熱い想いを語ってくれたりする。

「そんなこと言っても、うちの会社には熱さは感じない」と言う人は、自分の会社を“不燃性”ではなく“可燃性”だと考えてはどうだろう。今は燃えていなくても、誰かが火をつければ一気に燃え上がるという考え方だ。実際に若手社員が社内の人々に火をつける現場を数多く目撃して、僕は「日本企業に不燃性の会社なんてない」と確信しているし、そう信じることでこそすべてが始まると思っている。

2つ目は「仲間を集める」ことだ。

「この会社を変えたい」という情熱の灯火を自分一人が燃やしていても、その火は往々にしてまた衰えてしまう。そこで、「大丈夫、自分たちなら絶対に変えられる」と言い合える仲間をつくり、その仲間たちと想いを確認し合うことが大切だ。そうした仲間を社内で集めておくことで、実際に行動を起こしたときに一気に会社を燃え上がらせることができる。

定期的に飲みに行くだけでもいいし、社内勉強会を開くのもいいと思う。もし社内に仲間になってくれそうな人がいなければ、僕のような社外の人間を巻き込めばいい。そうして仲間たちと語り合っているうちに、何か新しいアイデアが生まれ、会社を変えるキッカケができるはずだ。

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