最後は、「世代の壁を超えて動く」ことだ。
若手だけで動いても、そのパワーは残念ながら限定的だ。社内での決定権を持っていたり、社内のパワーバランスを熟知して幹部を説得するノウハウを持っている人をどう巻き込んでいくかが、大企業を動かすうえではとても重要だ。
これは僕の実感でしかないが、上の世代の人たちも若手と真剣に対話する機会を欲している。ベネッセやNECの例にもあるように、どの世代にも熱を持って若手の挑戦を応援してくれる人は絶対にいる。何かをやりたいと仲間たちと動き始めた人は、その熱をとにかく大事にして、一緒に戦ってくれる社内のキーマンをあきらめずに探し当ててほしい。そうして世代の壁を超えて動いていくことで、本当に会社を変えていくことができるのだ。
日本企業が変わることの意義
最近、企業の人事部の方々によく伺うのが「行動力があって優秀な人材から会社の外に出て行ってしまう」という話だ。せっかくの人材が、その情熱やポテンシャルを活かす可能性を見いだせずに辞めてしまっているのだ。
クロスフィールズの「留職」は、法人向けに特化して展開している。もしかしたら個人向けに提供してもニーズがあるかもしれないが、それはしない。なぜか。それは、日本企業が変わってこそ社会にインパクトを与えられると考えているからだ。
企業を飛び出してNPOを起業してみて痛感しているが、やはり日本企業には人材、技術、情報などの圧倒的なリソースがある。日本社会がこれから大変な社会課題に直面するなか、カギとなるのは、企業がそのリソースを活用してどんな行動を取っていくかだ。そして、日本企業で働くすべての人が、会社に火をつけ、その圧倒的なリソースを社会に役立てていくための大事なレバーを握っている。
「何かをしたい」という想いを少しでも持っている人は、悶々と悩んだままやり過ごすのではなく、会社を辞めてしまうのでもなく、その想いを粘り強く持ち続けて、ぜひとも会社を動かすための何かしらの行動を起こしてほしいと心から願う。
クロスフィールズのミッションは、そうした行動を起こそうとする人たちの伴走をしていくことだ。僕たちに何かお手伝いできることがあれば、いつでも声をかけて下さい!
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