「アメ車」がムダに大きいワケではない理由

思わず人に話したくなる薀蓄100章

41. アメリカ車が好転するのは1980年代半ば。電子制御の急速な発展で低公害と高出力の両立を実現してから

42. ’90年代にはデザインもモダンになり、円高で廉価に入手できるようになり日本でも人気が復活する

43. 2000年代に入るとアメリカ車はさらなるハイテクを導入。高性能を維持しつつ大型化・排気量も増大した

44. 再び勢いづいたアメリカ車だったが、新興国の発展による石油不足や投機買いによってガソリンが暴騰

45. 世界的にガソリン価格が高騰したことで、ガソリン消費の多いアメリカ車は消費者に敬遠されることになる

46. ’08年には追い討ちをかけるようにリーマン・ショックが襲い、GMとクライスラーの2社が経営破綻

47. フォードは破綻こそ免れたが、世界各地に保有していた傘下企業を売却するなど縮小を迫られた

48. 自動車産業は危機に陥るが米国政府の介入もあり2010年以降にはGM、クライスラーも経営を立て直す

49. 結果、クライスラーはダイムラーを経てイタリア最大の企業グループ「フィアット」の完全子会社となった

時代に翻弄されてきた

50. 時代に翻弄されてきたアメリカ車だが、現在では米国内でのメーカー・ブランドも整理されている

シボレー コルベット(撮影:尾形文繁)

51. GMが扱うのは「キャデラック」「ビュイック」「シボレー」「GMC」。フォードは「フォード」「リンカーン」

52. クライスラーが扱うのは「クライスラー」「ダッジ」「ジープ」「ラム」の各ブランドである

53. ブランドは数あるが、米国人にとって一番馴染み深いアメリカ車といえば「ピックアップトラック」である

54. ピックアップトラックは、農作業はもちろんモーターホームの牽引車、足車など一台で何役もこなす万能車

55. 加えて税金が安く、なかには無税という地域もあるため、テキサス州など米国南部での販売数は非常に多い

56. 人気の自動車レース「NASCAR」にもピックアップボディのクラスがあり、米国での愛着ぶりがうかがえる

57. 米国では日本の車検にあたる制度が存在しないため、自らエンジン交換などを行なうことも少なくない

58. 特段の手続きがなく、チューニングに対する敷居も低いため、なかには原型をとどめない改造車も存在する

59. その改造も専門工場に持っていく場合もあれば、車のオーナーがDIYで修理してしまうこともある

60. エンジン換装が頻繁に行なわれる米国で、アメリカ車のアイデンティティともいわれるのが「V8エンジン信仰」

次ページ近年のアメリカ車の傾向は…
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非正規労働者が年末年始の待遇や病気休暇などについて正社員との格差是正を訴え、最高裁は格差は不合理で違法とする判決を出しました。一方で賞与や退職金についての格差是正はほぼ全面的に退ける判決も。非正規労働者の待遇は改善するのでしょうか。

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