中国で失敗する日本人が理解していない本質 「人と組織の現地化」は簡単なようで奥が深い
書店のビジネス書コーナーに行くと、中国の今後を憂うタイトルの本が並んでいるのが目につきます。かつて急成長を遂げた中国も、昨年来の経済減速を受け、日系を含む外資系企業が現地から撤退するケースも増加傾向にあります。
現地のビジネスパーソンは前向きだ
一方、上海の現地法人を通じて日系企業の人材・組織開発に6年間かかわってきた立場から言えば、今の経済減速を受けて、現地の日本人ビジネスパーソンが、がっくりと肩を落として諦めモードなのかといえば、まるで違う印象があります。彼らの間では、「それでも成長率は、日本の数倍」「減速ではない。新しいステージだ」「これからが面白い」という前向きなとらえ方が意外に多いのです。
こうした声の中で本質的だと思うのは、「変わっていく中国で生き残れなければ、他の新興国でも負けてしまう」というものです。考えてみれば、どんな新興国も、いずれ必ず経済の低成長や成熟、あるいは企業の過当競争と淘汰を迎えます。したがって、中国で起きたその波を乗り越えられずして、企業をグローバル化させることはできないという意味だと思います。
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