日本の観光は驚異的に成長できる

2020年、アジアの富裕層は3.5億人

日本の農村には、そこに住む人たちが気づかないだけで、都会の人たちや海外からの訪問者たちに驚きと感動を与えてくれる無形の資産がたくさん眠っています。その価値を見出し、国内や海外に向けてアピールしていけば、農業としてだけではなく、観光としての産業化も実現できると思われます。

これから富裕層および中間層が最も増えるのが、中国、インド、東南アジアを含むアジア地域です。経済産業省によれば、2010年にアジアの新興国で1億人だった富裕層は2020年には3.5億人に、14.6億人だった中間層は23.1億人に増えると予想されています。

観光の経済への波及効果は大きい

そうであるならば、これらの人々を観光客として呼び込まない手はありません。幸い日本は、欧米よりも地理的に近く治安が良いことも、観光にとっては有利な条件となるでしょう。LCC(ローコストキャリア、格安航空会社)の台頭で、アジア各国との距離感は確実に縮まっています。

ですから、日本の魅力が十分に堪能できるパックツアーや、リゾート型ツアーを数多く取りそろえることができれば、多くの人々が日本を訪れてくれるのは間違いありません。いまでもまったくないわけではありませんが、家電製品の評論家が同行する秋葉原・家電購入ツアー、湯治のための長期滞在型リゾート、先端医療を受けるための長期滞在型リゾートなど、日本の強みを商品化した企画は、いくらでも生まれてくるように思われます。

外国人観光客が増加すれば、国内経済への波及効果は侮ることができません。観光客の旺盛な消費により、家電製品や時計のメーカー、それらを取り扱う量販店や専門店、移動に使われる列車やバス、航空機、宿泊先に使われるホテルや旅館など、広範な業種にわたって恩恵を受けますが、経済効果は観光客が旅行に来た時だけにとどまるものではありません。

たとえば、日本の食品の安全性や美味しさを知った観光客は、帰国してからも日本食のファンである続けることが少なくありません。温泉での湯治に来た観光客も、日本旅行のリピーターになる確率が高いと言われています。観光客が日本のファンやリピーターになることの効果は非常に大きいのです。

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