日本の自動車レースに芽生える優雅な観戦法 サーキットのホスピタリティルームがスゴい

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メルセデスベンツのホスピタリティルーム

黒、銀、白の3色で統一されていることからもわかるとおり、彼らのホスピタリティルームはAMGブランドをテーマとしてデザインされている。この部屋でくつろいでいるのは、正規ディーラーでメルセデス・ベンツを購入したオーナーたち。

彼らのもとには各ディーラーから「次回のスーパーGTでホスピタリティサービスを実施しますが、参加されますか?」との案内が届き、これに応募した人たちから選ばれたおよそ90名が招待される。各ゲストにはサーキットの入場券、ホスピタリティルーム入室に必要なパスのほか、フラッグなどの応援グッズやプログラムなどがプレゼントされ、予選日はドリンクサービス、決勝日にはランチサービスが実施される。

また、スタート前にはAMG系チームのドライバーが出席してのトークショーやサイン会が催されるだけでなく、長丁場のレースではゲストが退屈しないようにネイルサービスやマッサージサービスなども実施されるという。

アウディのホスピタリティルーム

長年の上顧客に限られ、30組60名が招待される

いっぽうのアウディのホスピタリティルームは、赤と白を中心とした落ち着きある雰囲気が印象的。しかも、AMGと同じスペースに招かれたゲストは30組60名とやや少なく、それだけによりゆったりとした空気が漂う。なお、各正規ディーラーから招待されるのは長年の上顧客に限られ、「正規ディーラーで購入したオーナーであれば誰でも応募可能」なメルセデスとはややスタイルが異なる。

もっとも、実施されるサービスはメルセデスと基本的に同じで、参加者には食事やドリンクが振る舞われ、スタート前にはドライバーが出席してのトークショーが催される。いずれにしても、静かで清潔な空間から白熱したレースを楽しめることは間違いない。

AMGホスピタリティルームの運営を担当するメルセデスベンツ・ラウンジ事務局の藤原猛史氏は「F1や海外ビッグレースの影響で、日本にもホスピタリティルームでレースを楽しむというスタイルが段々定着してきたように思います。それも、マニアックなファンだけでなく、奥様連れ、家族連れで来場されるお客さまが多く、まるでテーマパークを訪れるような感覚でサーキットに足を運んでくださっています。これはとてもいい流れだと捉えています」と語る。

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