LINEは事業計画をほとんどつくらない

ユーザー1億人突破!キーパーソンが語る裏側【最終回】

--韓国本社からは独立し、意思決定をバンバン行っている印象があります。

もともと日本法人は(NHNの)創業者の幼なじみが立ち上げ、独自のビジネスモデルでやってきました。その文化がずっと残っています。アジアの会社が、日本で成功するのは難しい。いろんな会社が失敗してきたし、NHNも本社直轄で社員を派遣していた米国と中国では、そんなにうまくいきませんでした。

日本では(知名度の問題などから)採用が難しい面があったので、外国人の採用を強化しました。現在、社員の25%近くが外国人になっています。そうすると経営の仕方が変わります。日本企業だと、方針を掲げて朝礼で「行くぞ~」みたいなのが多いですが、そういうのに外国人はついてこない。

ルールを決めるより、ある程度自由にやらせたうえで、結果を見ながら判断していくというやり方。社内では「サッカー型」と言っています。日本人はどちらかというと打順が決まっている「野球型」が得意ですが。

あえて喧嘩させる

――4人に1人が外国人だと、苦労もあるのでは?

最初は苦労しました。日本人を含めて、アジアの人は多様性を受け入れることに慣れていないですし、なにかやり方が違うと「彼は違う」、言うことを聞かないと「彼はダメだ」、と。上下関係やルールに合わないと排除する傾向もあります。それで、違いを強みに変えるやり方を考えました。

――たとえば?

あえて喧嘩させましたね。実際、最初は喧嘩が多かったし、それがきっかけで辞める人もいました。ダイナミックに組織を変えるので、「前の会社と違う」とか「ついていけない」などといった不満も出る。ただ逆に、それについていかないと市場で生き残れないと思っています。市場環境に近いものを社内に作ってマネジメントしています。

僕たちの会社は、事業計画もほとんど作らない。計画を作ると、計画通りやろうとするので変化に弱くなる。制度やルールもなるべく作らない。そのほうが優秀な人は活躍できるからです。制度やルールがあると、優秀な人は堅苦しくなっちゃう。運用するのに時間がかかるし、ルールに沿って成功しようとするズルイ人が出る。どちらかというと、ダメな人を救う仕組みだと思っています。あくまで大事なことは結果を出すことが大事ですから。

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