学生と企業の両方が誠実に本音で話し合えば、信頼関係が生まれ就活もスムーズにいくことがあるようです。「信頼」構築は、就活をスムーズに進めるうえで学生の強い武器になります。
私が就活支援をしていたある学生は、ある企業の面接で「他社も受けているか」と聞かれ、受けていることを伝えたところ、今度は「うちと他社と両方から内定が出たらどっちに行くの?」と問われました。第1希望は他社のほうだったので、そう伝えたところ、「なぜ、自分にとって損になるようなことを言うのか?」と言われたのです。
その学生は内定がほしくて仕方ありませんでしたが、その企業の面接官が真摯な態度で接してくれていたので、「(目の前の担当者が)真剣に私を見てくださっているので、私も本音を伝えるのが筋だと思いました」と答えました。このひとことで学生と担当者の間に信頼関係が生まれ、内定が出ただけでなく、第1志望の結果が出るまで待ってくれたとのことです。
ちなみに、この学生は総合商社や金融など、大手企業から10社近く内定を獲得しました。面接テクニックに走るのではなく、正直であることのほうが効果的な場合もあるようです。すべての学生がこのようにうまくいくとは限りませんが、参考になる事例だと思います。
油断は禁物だが、焦る必要はない
2017年卒の就活はまだまだこれから。7月4日時点でも7000を超える企業が説明会開催情報をリクナビに掲載しています。私たちもさまざまな機会を通じて、企業と学生との出会いの機会を提供するよう努めています。
厚生労働省と文部科学省が共同してまとめている毎年の就職状況調査によると、おおむね3分の1の学生が年度の最後の半年、つまり10月以降に内定を獲得していることがわかっています。実際、大学のキャリアセンターには、昨年の10月以降も企業からの求人が数多く来ていました。
もちろん、油断は禁物ですが、だからといって悲観し過ぎることはありません。ここはひとつ気持ちを切り替えて、心機一転、就活を仕切り直しましょう。そして暑い夏、熱い就職戦線を乗り切ってほしいと思います。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら